新型コロナ対策 列車の窓開けは真夏も継続? 熱中症の時期 空調と換気の使い分けは

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、密閉空間になりうる鉄道車両では、窓を開け外気を取り入れることでその対策をしています。夏は冷房が効きにくくなることも懸念されますが、どう対応するのでしょうか。

窓開けのみでも、通勤形車両は5~6分で空気が入れ替わる

 新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が解除されて早4週間、徐々にではありますが、鉄道には通勤客の姿も戻ってきました。時差通勤など「新しい生活様式」を踏まえた通勤スタイルも始まっていますが、どれもこれも皆にとって初めての試みです。

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開けられた列車の窓(画像:写真AC)。

 今後、列車の運行において問題になってくるのが、特に7月から8月にかけての、酷暑のなかでの換気でしょう。3密のうち「密閉」を回避するため、現在、窓を開けて走行している列車も多く見られますが、真夏となれば窓を閉めたほうが冷気を保てて涼しいはず。いったい、どうするのが正解なのでしょうか。

 鉄道総合技術研究所が2020年6月5日(金)に発表した「窓開け等による車内換気効果に関する数値シミュレーション(試算)」によれば、同所が開発した空気流シミュレーターで、「標準的な通勤型車両(速度約70km/h)において、窓を10cm程度開けて走行した場合、車内の空気は概ね5~6分程度で入れ替わる」とされました。さらに換気量は、窓の開いている面積と列車の速度に比例していることもシミュレーションから読み取れた模様です。

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