発車時刻と標準時刻 列車の閉扉 発車はいつなのか 最近は到着までの「時間」案内も

「10時00分発」ドアが閉まるタイミングはいつなのか

 また、鉄道輸送の具体的なあり方を規定する鉄道営業法の関連省令「鉄道運輸規定」の第8条には、鉄道事業者は「当該停車場ニ於ケル旅客列車ノ出発時刻表ノ摘要ヲ掲示スベシ」と定められています。私たちが駅で目にする時刻表は、この法令に従って設置されています。

 しかし、時刻表に記載されている情報の読み方については、あまり知られていないのが実情です。

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時刻表のイメージ(画像:photolibrary)。

 時刻表に記載されている時刻とは、列車が到着する時刻ではなく、列車が発車する時刻を指しています。また、列車が発車する時刻とはドアが閉まる時刻ではなく、列車が動き始める時刻を意味しています。当然、ドアは列車が動き始める前に閉まりますので、発車時刻にホームに到着しても、その列車には乗れないということになります。

 もうひとつ重要なのは、時刻表に記載されている発車時刻は秒を切り捨てた分単位で表記されているということです。鉄道のダイヤは、実際には秒単位で決められているため、駅員や乗務員は秒単位で列車を運行していますが、時刻表には秒まで書かれていないのです。

 つまり時刻表に「10時00分発」と書かれていても、それは「10時00分00秒発」なのか「10時00分50秒発」なのか、乗客は区別することができません。

 たとえば10時00分00秒発の列車は、10時00分00秒に動き始めるので、「10時00分」になる前にドアが閉まりますが、10時00分50秒発の列車は「10時00分」を過ぎてからドアが閉まります。

【写真】カウントダウン形式 台湾の地下鉄にある案内装置

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コメント

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4件のコメント

  1. 某市営地下鉄は00分発車なのに59分に発車しちゃいました。
    電波時計持っていたから時間は正確にホームに足を運んだつもりでしたが、その後ずっと待ちぼうけ。

    • 一部の路線は採時駅で時刻が定められています。それ以外の駅は標準時刻といって、時刻が定められていないので乗降が完了したら直ぐに発車します。なので、基本的に目安です。採時駅で00分が59分に発車するのは問題ですが、その他の駅では特に問題でもありません。2分前を目安にホームに降りましょう。

  2. 都市部などの近中距離路線では採時駅が設定されており、そこで時刻調整をします。採時駅以外では標準時刻となっており、時刻表は目安みたいなもんです。発車時刻も決められてないので乗降が完了したらすぐに発車します。00分発なのに59分発車した!と騒いでいる人はこれを知りません。

    • 知らされていないのが普通ですよね