ANA空港品質ランク 石見空港がなぜ1位? 1日2便 若手スタッフ多数 ビリからの大逆転劇
国内線「ナンバーワン」石見空港 「挫折」の経緯
前回の「最優秀賞」受賞後の石見空港は一時期、空港品質が一気に落ち、2019年には対象国内空港の中でランキング最下位という結果になったそうです。その理由を石見エアサービスの担当者は次のように話します。
「頼りにしていたベテラン職員の退職が相次いだことで年々順位は後退し、一時は自力で業務をこなすことすら出来なくなりました。旅客部門では新入社員が8割を占め品質は落ち、あらゆることで歯車が噛み合わず最下位という挫折を味わいました。また、ベテランの退職は新入社員への育成にも影響があり、教育や訓練やノウハウの伝承が思うように進まず、大きな悩みとなっていたのです」(石見エアサービスの担当者)
石見エアサービスでは、今までの業務のやり方を見直し、訓練体制、情報共有、各会議体など役職者を中心に大幅に刷新します。また、空港への教育サポートや施策提言などを行うスキルを持つインストラクターから、利用者アンケートで得られた石見空港の強化ポイントなどのアドバイスを得て、それをスタッフ育成に効果的に反映しました。
このほか人員上の理由から、羽田空港など大規模な空港での旅客ハンドリング支援者の応援を受ける機会を得たことで、大規模空港ならではの豊富な対応事例やイレギュラー経験などを伝授されたとも。こういった取り組みが、最下位からの「大逆転劇」を生み出した要因ではないかとしています。
石見エアサービスの担当者は、「今回再び最優秀賞をいただけたのは、困難な状況の中でも全員がひたむきに目の前の事に取り組んできた成果だと思います」と振り返ります。
なお、この「クオリティアワード」は2020年国内線部門では国内51空港が、国際線部門では国内外52空港がラインナップされています。ちなみに国際線部門では、中国の大連支店空港所が受賞しています。
【了】
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