事故から15年 線路高架化に時間がかかる理由 東武線の「竹ノ塚」踏切除却まであと一歩

東武スカイツリーラインの竹ノ塚駅付近で、踏切除去のための連続立体交差事業が進行中です。事故から15年、複々線のうち上下急行線の高架化がようやく完了しますが、なぜ連続立体交差事業には長い時間を要するのでしょうか。

なぜ連続立体交差事業には長い時間がかかるのか

 連続立体交差事業には、踏切の除去による交通渋滞と踏切事故の解消、線路により分断されていた市街地の一体化、新たに生み出される高架下用地の活用など数多くのメリットがあるにもかかわらず、実行が困難であったり、長い時間がかかったりするのはなぜでしょうか。

 ひとつは予算上の制約です。竹ノ塚駅付近の連続立体交差事業では、約1.7kmの高架化に要する総事業費は約540億円で、東武鉄道が16%、東京都と足立区が84%を負担しています。都市側の負担分の2分の1についてはガソリン税・自動車重量税などを財源とした国からの補助によって賄われますが、財源には限りがあることから、事業を進める上で最大の制約となります。

 また沿線住民との合意形成にも時間を要します。連続立体交差事業自体は住民にとっても非常に有益である一方、用地確保のために立ち退きが発生する他、高架化による日照権の侵害や騒音の拡大、あるいは地下化による地下水への影響など、環境問題に発展することも少なくありません。実際、小田急小田原線の高架化をめぐっては、地下化を要望する沿線住民が事業認可の取り消しを求めて国を提訴する事態に発展しました。こうした事態を避けるためには、事業化の前段階として都市計画決定や環境影響評価、事業手法の確定などの準備作業を行うことになっています。

【写真】ぷっつんと途切れる高架線… 先はなんと新幹線へ

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