隣の中学と相乗りだった? 修学旅行列車のウラ事情 行先もダイヤもルールあり

東海道新幹線「こだま」の13・14号車は指定席にもなる

 2021年度の中学校を例に挙げると、5月7日から7月9日にかけて741校、計10万9040人の児童や生徒が、東京駅7時48分頃発の「のぞみ287号」および10時24分頃発の「のぞみ321号」のダイヤを専用臨時列車とし、関西方面の修学旅行に出かける予定です。

 一方、日程や人数の関係から1000名以下の催行となってしまう場合もあります。この場合は、定期列車の一部を団体用に貸し切る「混乗」という形をとります。

 前述の関東にある公立中学校の例でいえば、春と秋に修学旅行を実施する学校は、東京駅7時00分頃発の「のぞみ203号」に混乗するとしています。また関東地区の場合、東北・北陸方面への修学旅行を実施する学校は21校で2986名と少ないため、東北・北陸新幹線においては修学旅行専用列車の設定はなく、すべて定期列車に混乗する形となっています。

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東海道新幹線を走る修学旅行専用列車。車体側面の案内表示器には「修学旅行」の4文字が表示される(2018年6月、草町義和撮影)。

 首都圏以外のケースでは、たとえば東海道新幹線「こだま」の停車駅などから修学旅行で利用する場合、「こだま」自由席の一部を指定席に変更し、修学旅行輸送にあてるケースもあります。季節によって「こだま」の13・14号車が自由席だったり指定席だったりする理由のひとつが修学旅行にあるわけです。

 ところで、これら修学旅行専用列車の運賃は団体割引が適用され、JRの場合は中学生以上が普通運賃から5割引、小学生以下は小児運賃から3割引、教職員や付添人は普通運賃から3割引となります。なお、割引対象は運賃のみで、新幹線を利用する場合の特急料金は割り引かれません。

【写真】珍しい関東私鉄の修学旅行用列車

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コメント

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4件のコメント

  1. 東海地区からの東京行き専用臨は特急料金も半額になります。確認してみて下さい。旅行会社の中には特急料金をそのまま請求しているところもあり周知してもらいたいです。

  2. 東京都世田谷区の小学校が日光に行ったとき(約30年前)は、
    日比谷線で北千住に向かい、
    北千住からは通勤車両(多分いくつかの学校で合同に乗った臨時列車)で行った覚えがある。
    (体格の小さい小学生だから)7人掛けの座席を9人で座ったような。

    300系で行った学校もあるのかうらやましい。

  3. うちの私立学校は1両の新幹線の臨時便で中学生が広島、高校生が福岡まで行ったな。
    全部合わせれば生徒は1000人ぐらいになるし、それを引率する先生の数も多いから、修学旅行ウィークで他の学年も社会見学や半ドン授業、先生の交代や自習としていたな。
    だけどの停車時間の制約があるから、駅のホームでの移動から乗り方とか注意点の説明とあったな。

  4. 幼稚園児は300系使えてたかもしれないけど「たびじ」とかは普通8000とか一般車だったのでは……? あと5700。