地元の足として… 存続決定くま川鉄道 全線不通から復旧への道のり

令和2年7月豪雨で被災し、全線不通が続く熊本県の第三セクター・くま川鉄道。全5両が浸水し橋も流出した一方で、鉄道の存続は決定しました。その背景と、復旧に向けて動き始めた現地の様子を取材しました。

「本当であれば、今だからこそできるイベントを実施したいが…」

 元々くま川鉄道は利用者の8割が生徒で、4つの高校で計850人近い通学利用者がいました。通常は1両編成のところ、朝の通学時間帯は3両編成で運行することも珍しくなく、乗車率も130%にのぼります。下林さんは「現在の利用者は被災前と比較して2~3割は減っている」と見ているものの、この通学需要をバスだけでまかなうため、上下線で13台も運行しているといいます。鉄道だと45分で走行していた全区間(人吉温泉~湯前)は、バスだと70分かかります。

「本当であれば、週末にファミリー層やファンの方向けに、くま川鉄道が忘れられないよう、今だからこそできるイベントを実施したいところです。ところが、平日がバス代行にかかりっきりになっている以上、週末の人員に余裕がない状況です」(くま川鉄道営業企画課 下林 孝課長)

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5両全てが水戸岡鋭治さんデザインの車両なのもくま川鉄道の特徴。幸いにして木製の床などは被害を免れた(2020年10月、河嶌太郎撮影)。

 地元高校生の足として欠かせない事情もあり、くま川鉄道は2020年8月末にも鉄道路線を「存続」する方針を決定しています。被災をきっかけに廃線やBRT転換となってしまう地方鉄道路線も少なくない中、いかに地元から必要とされているかがうかがえます。

【写真】水に浸かった車両の床下部分

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コメント

2件のコメント

  1. 開通しても県外などの利用者が人吉までアクセスするのが一苦労ですね。そもそも以前からいわゆる肥薩(川)線の乗客減は著しかったといい、JRも復旧するかどうか自治体などの出方待ちなのではないですか。

    • 本文にも書かれている通り、利用者の大半が沿線の学校へ通学する学生であり、通学や通院の足として沿線住民に認知されて成り立っている路線と言えます。

      県外からの利用者が困難なのはあまり問題ではないと思います。事実、県外から来る客は肥薩線を利用する可能性が高いでしょうが、その肥薩線だって輸送密度が小さく存続も危ぶまれているほどですから、肥薩線が復旧しないとくま川鉄道が困ると言うことはあまりないといえると思います。くま川鉄道と肥薩線は切っても切り離せない問題と言うわけでもないようです。

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