F-35はなぜ「ライトニングII」? 影響与えた英国製ヘンテコ機 元祖「ライトニング」とは

航空自衛隊で着々と数を増やしつつあるF-35A「ライトニングII」戦闘機。アメリカ製ながら、実は命名に際してイギリス機の影響もあったといいます。イギリスにも存在した初代「ライトニング」戦闘機とはどんな機体だったのでしょう。

イギリス版の元祖「イナズマ」戦闘機ってどんなの?

 ところで、イギリス独自開発の「ライトニング」とは、どのような戦闘機だったのでしょうか?

 かつては海外領土大国として経済的な隆盛を誇っていたイギリスですが、第2次世界大戦後の経済的疲弊は大きく、新兵器の開発はコスト面で大きく制限せざるを得ませんでした。しかし、そのようななかでも同国にとって、東西冷戦下での祖国領空の防衛は不可避の問題だったのです。

 そこで、イギリス単独で国産初の超音速迎撃戦闘機を開発することになり、誕生したのがイングリッシュ・エレクトリック社の「ライトニング」でした。高速で飛ぶために空気抵抗の軽減などから、正面投影面積を削減するべく左右並列ではなく上下縦列で2基のエンジンを搭載。ただし、その弊害で胴体内の容積が狭くなったので、機内燃料タンクは胴体下部に設けられました。

 また、デルタ翼と類似した空力特性を備えた独特の平面形状を持つ主翼は、胴体内容積が狭いため主翼内部に主脚を収納する構造に。しかし、これによりパイロン(機外装備品の架台)を設置するスペースがなくなってしまいます。とはいえ、ライトニングはただでさえ燃料搭載量が少ないので、どうしても増槽(増設燃料タンク)を装着したいところ。そこで、苦肉の策として主翼の上面に増槽を取り付けるという「荒業」が考えられました。

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イギリスが戦後開発したイングリッシュ・エレクトリック製の超音速戦闘機「ライトニング」。写真は並列複座の練習機型(画像:イギリス空軍)。

 かような、ちょっとヘンテコな構造のせいで、燃料と兵装の搭載量が少ないという弱点はあったものの、運動性と上昇性能に優れていたため、迎撃戦闘機としては優秀とイギリス空軍は評価しました。

 しかし、一方で長距離護衛戦闘機や戦闘爆撃機のような迎撃以外の運用には不向きだったため輸出は振るわず、当時イギリスと関係が深かったサウジアラビアとクウェートが採用したのみ。結局、イギリス単独で開発した唯一の超音速戦闘機であると同時に、イギリス単独でイチから戦闘機として開発した最後の機体ともなったのでした。

【写真】エンジン縦ふたつ!? 奇抜なデザインの元祖「ライトニング」

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コメント

6件のコメント

  1. ライトニングⅠ → P-38  英国への敬意と配慮は従。ロッキード製であることが主。ビックリした。

  2. おおむらさんに同意!

    普通はP38を思い浮かべる。

  3. もう言われてるけどライトニングⅡなのは第二次対戦機にP-38ライトニングがいたからでは?

    試作機で終わっちゃってるけどYF-23ブラックウィドウⅡだって夜間戦闘機P-61ブラックウィドウがいたからⅡって付いたように昔同じ名前の戦闘機があった場合その二世という意味合いでつけるのではないかと思いました。

  4. イギリスが創ったライトニングを「ヘンテコ」なんて言ってるけど、まがりなりにもマッハ2級の戦闘機を自力で開発できたイギリスに対して失礼ではないの?。

    なぜ上下にエンジンを装備してるのか、投影面積を下げるだけじゃない事を解ってないのか?。

  5. 山本五十六の編隊を待ち伏せしたペロハチこそ

    元祖アメリカのライトニングじゃないかねぇ

  6. 珍論

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