F-35はなぜ「ライトニングII」? 影響与えた英国製ヘンテコ機 元祖「ライトニング」とは

過去には空自で「ライトニング」の名があがったことも

 余談ですが、実はイングリッシュ・エレクトリック「ライトニング」は航空自衛隊の新型戦闘機の選定計画で名前が挙がったことがあります。

 ときは1960年代後半、航空自衛隊初の戦闘機として運用していたノースアメリカンF-86「セイバー」戦闘機に代わる機体を選ぶためのプロジェクト「次期主力戦闘機導入計画」、通称「第2次F-X」の候補機においてです。このとき「ライトニング」は、あくまで第1次調査における予備候補としてであり、いわば当て馬のようなものでした。

 この第2次F-Xで選定されたのがF-4「ファントムII」戦闘機です。同機の後継機として第4次F-Xで選ばれたのがF-35A「ライトニングII」なので、そう考えれば、ある意味において“仇はとった”といえるのかもしれません。

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イングリッシュ・エレクトリック「ライトニング」。航空自衛隊の第2次F-X選定計画で候補に入っていた(画像:イギリス空軍)。

 ちなみに「ライトニングII」の愛称、実は当初は、F-22戦闘機の開発段階に名付けられていました。その後、同機には「ラプター」という愛称が正式に与えられ、「ライトニングII」はF-35に譲られた形となったのですが、その理由にも、F-35の開発の主体が旧ロッキード社側だったことに加えて、早い時期からF-35の開発にかかわっていた「同盟国」イギリスへの配慮があったようです。

【了】

【写真】エンジン縦ふたつ!? 奇抜なデザインの元祖「ライトニング」

Writer: 白石 光(戦史研究家)

東京・御茶ノ水生まれ。陸・海・空すべての兵器や戦史を研究しており、軍事雑誌各誌の連載多数。関連著書も多い。映画の造詣も深く軍事関連映画の公式プログラムへの執筆多数。また、かつて観賞魚雑誌編集長や観賞魚専門学院校長も務め、その方面の著書も多数。

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コメント

4件のコメント

  1. ライトニングⅠ → P-38  英国への敬意と配慮は従。ロッキード製であることが主。ビックリした。

  2. おおむらさんに同意!
    普通はP38を思い浮かべる。

  3. もう言われてるけどライトニングⅡなのは第二次対戦機にP-38ライトニングがいたからでは?
    試作機で終わっちゃってるけどYF-23ブラックウィドウⅡだって夜間戦闘機P-61ブラックウィドウがいたからⅡって付いたように昔同じ名前の戦闘機があった場合その二世という意味合いでつけるのではないかと思いました。

  4. イギリスが創ったライトニングを「ヘンテコ」なんて言ってるけど、まがりなりにもマッハ2級の戦闘機を自力で開発できたイギリスに対して失礼ではないの?。

    なぜ上下にエンジンを装備してるのか、投影面積を下げるだけじゃない事を解ってないのか?。