東京の交差点「小名木川駅前」…駅どこ? 近くに貨物線 0系新幹線の“生家”も

東京・江東区の明治通りには「小名木川駅前」という交差点があります。しかし、この交差点の近隣に駅は見当たらないうえ、そもそもそのような名前の駅はありません。なぜでしょうか。広大なショッピングモールにヒントがありました。

豊洲・晴海まで延伸されていく越中島支線

 越中島支線開業から間もない頃、当時の東京市はこの路線を臨港鉄道としても活用したいと考え、鉄道省に越中島駅(現在の越中島貨物駅)の設置を要望しますが、財源難を理由に拒否されます。

 1938(昭和13)年、東京市の財政負担により越中島の埋め立てが開始され、1945(昭和20)年に越中島まで貨物線が延伸されました。さらに東京都は1953(昭和28)年、豊洲にあった石炭埠頭まで線路を延ばします。

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「小名木川駅前」とされる場所だが駅はない(2021年12月、安藤昌季撮影)。

 1957(昭和32)年には豊洲から都心方面へ晴海まで延伸。なお、この時に建設された晴海橋梁は、路線が廃止された現在でも残されています。

 1958(昭和33)年に越中島駅(現在の京葉線越中島駅とは別)が開業。1967(昭和42)年には年間170万トンの貨物輸送が行われ、1日22往復の貨物列車が運行されました。45両もの無蓋貨車を連ねた石炭(コークス)運搬列車「とよす号」が、北陸本線の魚津駅(富山県魚津市)まで毎日運行されていたようです。

 しかし越中島支線の最盛期はこの辺りまででした。1972(昭和47)年に汽車製造東京製作所が閉鎖。さらにトラック輸送の発達で、1989(平成元)年までに晴海と豊洲の両埠頭へ延びていた貨物線(東京都港湾局専用線)も全廃されます。

 こうした変化を受け、貨物取扱量が減った小名木川駅は2000(平成21)年に廃止されました。その跡地には現在、大型ショッピングモール「アリオ北砂」が営業しています。なお、「アリオ北砂」の土地保有者は、現在もJR貨物です。

【駅はないけど線路は健在】小名木川駅の周辺を写真で見る

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