【空から撮った鉄道】中央線東京~高尾間の点描 10数年の空撮から
中央本線、中央線。呼び方はそれぞれありますが、今回紹介する東京~高尾間は中央線としましょう。東京~塩尻~名古屋間の「中央本線」のうち、東京~高尾間は近郊形の211系電車ではなく、通勤形E233系電車が主流です。通勤区間ともいえるこの区間を空撮点描しました。
この記事の目次
・空撮比率は中央線の東側が多い
・東中野駅からは西へ一直線
・立川を過ぎて八王子駅、そして高尾駅へ
【画像枚数】全31枚
空撮比率は中央線の東側が多い
中央線は東京駅が起点です。国土交通省監修の鉄道要覧では、東京~神田間が東北本線重複区間、代々木~新宿間が山手線重複区間としており、書類上では中央線は東京~名古屋間の通しではありません。が、電車は鉄道要覧を忠実に走るわけでもなく、むしろ塩尻駅を境にして、国鉄時代から東京側は中央東線、名古屋側は中央西線と称し、東線はJR東日本、西線はJR東海の管轄となっています。
10数年空撮してきた中で、中央線の比率は東線側に分配が上がります。やはり東京の方がチャンスも多くバリエーションありますね。この10年に関しても、中央本線の沿線風景は激変しています。HDDをサルベージしていたら“今となっては懐かしい”空撮が見つかってたので、それも織り交ぜて紹介しましょう。
1995年の東京駅。北陸新幹線(当時は長野新幹線)開業に伴う東北・上越新幹線ホーム増設工事によって、在来線ホームは全体的に丸の内駅舎側へ移転しました。駅舎真後ろにある中央線1・2番ホームは重層化されたのです。一際高くなったホームから発車する電車は、201系電車が宙に浮くような不思議な光景でしたが、もうすっかり見慣れて当たり前の光景です。
残り1329文字
この続きは有料会員登録をすると読むことができます。
Writer: 吉永陽一(写真作家)
1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。