九州にも国鉄103系なぜ在籍? 登場は20年遅れ “新しい電車は不要”当時の判断

国鉄を代表する通勤形電車103系は、首都圏や関西、名古屋周辺でも活躍した電車です。その多くは引退していますが、九州では筑肥線で現役です。同線にはだいぶ遅れて導入されましたが、「103系でなければならなかった」理由があります。

首都圏の103系と違う点は?

 103系1500番台は、従来の103系の走行機器に改良が加えられていますが、外観は同時期に登場した車両に準じて造られています。

 例えば車体の大部分は201系と同じ構造で造られ、従来の103系に比べると錆などの経年劣化に対して強くなっています。また地下鉄線内での非常時に、列車の前後から避難することを考慮して前面に扉を付けていますが、このデザインは同時期に造られたローカル線向けの105系や飯田線向けの119系と同じ姿となっています。

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中央線で活躍した201系電車。九州の103系は201系の車体をモデルにしている(2010年7月、柴田東吾撮影)。

 車体の色は当初、筑肥線沿線の玄界灘の青い海と白浜をイメージし、青色とクリーム色のラインの組み合わせでした。現在はJR九州のコーポレートカラー赤色に灰色を組み合わせており、内装も座席の色が茶色から濃い紫色となるなど変化しています。

 しかし、筑肥線の103系は後継の305系電車が登場したことで2015(平成27)年3月、福岡市営地下鉄空港線への乗り入れを終了し、以後は筑前前原~西唐津間で使用されています。廃車も進み、すでに約7割の車両が淘汰されました。残された車両は3両編成に短縮の上、ワンマン運転対応、トイレ付きに改造されています。

【了】

【5色混合の山手線】たった3日間だけ走った103系

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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