鉄道車両の「新成人」5選 今を築いたデフレ世代? 黄色くなった元・山手線も

JR北海道789系電車0番台 かつては“越境”も

 続いて北の大地で活躍する特急形電車789系0番台を紹介します。2023年現在は札幌~旭川間を結ぶ特急「ライラック」として使われ、先頭車両には沿線の観光名所などがラッピングされています。

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特急「スーパー白鳥」として運行されていた頃の789系電車0番台(画像:写真AC)。

 もともとはJR津軽海峡線の輸送力強化を目的に登場。2002年12月、東北新幹線が八戸駅まで延伸された際、八戸~函館間の特急「スーパー白鳥」としてデビューしています。

 0番台は長大な青函トンネルを通過するため防音性能が高められ、客室の気密性も強化されています。連続勾配区間でも高速を維持でき、また外見では先頭車両に乗務員用扉がなく、旅客用と共同という特徴があります。

 新幹線の新青森駅延伸後は運行範囲が青森駅まで狭められ、さらに北海道新幹線の開業(新函館北斗駅延伸)後は「スーパー白鳥」自体が廃止となり現在に至ります。なお一時期、JR北海道の車両でありながら青森県内で完結する特急「つがる」に使われたことがあります。

近鉄21020系電車「アーバンライナーnext」

 初代の名阪特急「アーバンライナー」として活躍した近鉄21000系電車の後継として、2003年3月に定期運行を開始しました。どちらも流線形の車体ですが、21000系と比較するとやや丸みを帯びたデザインです。

 主に旅客サービス向上が図られ、女性用トイレや喫煙室の設置が行われました。目玉は、背もたれを倒すと座面後方が連動して沈み込み、体が包み込まれるような形状の「ゆりかご型シート」の設置です。これはデラックスシート、レギュラーシートどちらにも採用されました。

 2020年3月、「ひのとり」こと近鉄80000系電車が名阪特急にデビューして以降、「アーバンライナーnext」は21000系とともに、停車駅の多い運用に就いています。

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