戦争のやりかた一変! ドイツが始めた「無制限潜水艦作戦」とは? いまや弾道ミサイルまで

第1次世界大戦の最中である1915年2月4日、ドイツ海軍は潜水艦を用いた通商破壊を開始します。それまではあり得なかった前線ではない後方の海域を戦場へと変貌させたのは、同国の潜水艦であるUボートがきっかけでした。

弾道ミサイル攻撃も無制限潜水艦作戦のひとつか?

 軍艦の数でイギリスに劣るドイツは、開戦直後からその海軍力を背景にしたイギリスの海上封鎖に悩まされていました。1914年11月頃には食料も含め、北海経由で運ばれてくるほとんど全ての物資がドイツに届かなくなります。それに対し、ドイツはイギリスが海上封鎖の理由を北海全体が交戦地帯であるとしたことを根拠に、その報復としてグレートブリテン及びアイルランド島周辺を交戦地帯であると解釈し、潜水艦による史上初の通商破壊に乗り出したのです。

 最初の無制限潜水艦作戦による戦果は1915年5月7日に出ます。このときは、アメリカ人が多数乗る客船「ルシタニア号」を撃沈したため、一時中断。アメリカ参戦の一因を作ったと言われますが、この戦法によりイギリスは大打撃をこうむりました。

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最初にディーゼルエンジンを搭載したUボートであるU19(画像:アメリカ合衆国議会図書館)。

 ドイツが、無制限潜水艦戦を1917年2月に再開すると、多数の商船を撃沈され物資の輸送が完全に麻痺したイギリスは、慌てて護衛船団方式による輸送対策を講じるほどでした。このときイギリスが採用した護衛船団方式は、Uボートの被害を軽減することに成功しますが、結局、北海の制海権を完全に掌握しているはずのイギリスに終戦まで手痛いダメージを与え続けます。

 結果、1918年11月の第1次世界大戦終戦までにイギリスが失った艦船は約5300隻、計1300万トンにものぼりました。この被害を恐れた連合軍により、敗戦したドイツはヴェルサイユ条約で潜水艦の保有を禁止されたほどです。しかし、ドイツは様々な抜け道を駆使して、潜水艦の研究を続け、再軍備宣言とともにUボートを大量生産。第2次世界大戦の序盤では、再びイギリス軍を悩ませることになりました。

 Uボートが猛威を振るった第1次世界大戦から約100年。現在、潜水艦は隠密行動による通商破壊のみならず、各種ミサイルによる地上攻撃まで担当するようになっています。海中からの弾道ミサイル攻撃などは無制限潜水艦作戦の極致と言えるもので、そう考えると、潜水艦の脅威は第1次世界大戦時に始まったと捉えることができるのではないでしょうか。

【了】

【カットモデルなら内部も】ドイツ博物館に展示されている初代Uボートほか

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ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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