「最後のJAL国内用777で”航空ファンの聖地”へ超特別乗り入れ」その機内とは 「泣かせやがって」演出が続出!

「777での下地島往復」の機内とは

 JAL3977便(サン・キュー・ナナ・ナナ)の便名が付与されたこのチャーター便の機内では、通常の旅客便とは大きく異なる、ディープな航空ファン向けの仕掛けが随所に見られました。

 フライトを通して流れるのは、現役パイロットによるフライトの実況解説。コクピットには、実際の運航担当のほかに解説担当が乗り込み、「(羽田空港のD滑走路を指す)ワンウェイ05へのプッシュバックを開始します」「ライトエンジンが順調に始動しております」「このフライトでは、VR(離陸時に機首を引き起こす速度)139ノット(約257km/h)で離陸します」といった放送が離陸前にアナウンスされています。

Large 02

拡大画像

JALが実施した「ボーイング777-200ERを用いた下地島空港発着の日帰りチャーター企画」の様子(2023年5月1日、乗りものニュース編集部撮影)。

 下地島空港への着陸前には、その打ち合わせの様子が実況され、着陸直前には、コクピットから流れる「高度の読み上げの自動放送」も機内に流れました。そして、「17エンド」側を超低空で通過する空港北側からの進入ののち、着陸復航(ゴーアラウンド)。今度は南側から進入を実施し着陸しています。結果的に、同便に乗った乗客は同空港両方向からの着陸を体験することができました。

 下地島空港到着後は、空港敷地内のバスツアー、パイロットによるファンミーティングなども実施されたのち、羽田行きの復路便へ。ここでは離陸直後、手を振るように、機体を左右に傾け翼を振る「ロッキング・ウィング」が実施されています。これはメモリアルフライトなどでよく実施されるもので、通常の旅客便では、まず体験できません。

 自らもボーイング777のパイロットとして活躍する、今回のチャーター企画の担当者は、次のように話します。

「『下地島空港を舞台とする退役チャーターフライトをやりたい』と提案したのち、退役する旅客機のスケジュールなどの調整が始まったのが、2022年12月ごろからでした。普段定期便を就航させていない『オフライン』の空港にJAL機を飛ばすというのは、空港要件などを満たす必要があり、そこをほかの担当者の方などと調整するのが、一番苦労したポイントです」

【了】

【写真レポ】ここまで見せるか! JALの「777で下地島ツアー」がすごすぎた

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。