魔改造されすぎ「12系客車」 なぜ未だに大活躍? 気動車化に車体載せ替え…何でもアリな半世紀

12系客車は国鉄が製造した急行用客車です。昭和の大阪万博を契機に登場し、2023年現在でも各地で観光列車用として活躍しているばかりか、平成末期にも車体を新造した車両まで登場しています。54年目となった12系を振り返ります。

製造終了後、爆発的に増えたバリエーション

 なお、1977(昭和52)年度に製造されたスハフ12形100番台では、エンジンはDMF15HZ-G形(270馬力)に換装されています。またJR磐越西線の臨時快速「SLばんえつ物語」用12系は、2020年に発電用エンジンをIHI原動機製のエンジンに換装していますが、これは青色となっていて識別できます。

 さて、12系の車体は青20号に塗られ、クリーム10号の帯が巻かれますが、これは14・24系特急形客車にも引き継がれます。

 3形式603両が製造された12系ですが、改良された本系列の居住性をもってしても、ボックスシートの優等車両という存在が時代遅れとなりつつあり、1978(昭和53)年に製造を終了しました。

 そこから、既存の12系はどんどん改造されていきます。

 わずか2年後の1980(昭和55)年より、早くもお座敷客車「海編成」「なごやか」に改造される車両が出るなど、バリエーションが増加し始めます。さらに1987(昭和62)年までに、合計80両がお座敷列車「カヌ座」「きのくに」「旅路」「いこい」などへ改造。「旅路」や「あすか」などには展望室も設けられました。なお、碓氷峠鉄道文化むら(群馬県安中市)には「くつろぎ」の2両が保存されています。

 他方、1984(昭和59)年からは、通勤・通学用に86両がセミロングシート化された1000・2000番台などに改造され、各地の旧型客車や10系客車を置き換えていったことも特筆すべきでしょう。

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大井川鐡道が保有する、レトロ調に改造された12系の現役時代の姿(安藤昌季撮影)。

 また、欧風客車ブームを受け合計26両が「オリエントサルーン」「スーパーエクスプレスレインボー」「ユーロライナー」などへと改造されました。特に「ユーロライナー」は個室寝台も設けており、専用の機関車に牽引されて長距離運用でも活躍しています。

 1988(昭和63)年には、JR山口線の臨時快速「SLやまぐち」用として、レトロ調に改造された12系(現在では大井川鐡道が保有)5両や、夜行列車「ムーンライト高知・松山」用にリクライニングシートを備えた改造車6両(東武鉄道と若桜鉄道が保有)も登場しました。

【え、マジで?】魔改造後の12系客車です

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