米海兵隊に「新・撃墜王」が誕生!? 老攻撃機「ハリアーII」紅海で大活躍 これが “最後の花道” に?
紅海を航行する艦船に対し、各種攻撃を加えている武装勢力「フーシ派」のUAVを、アメリカ海兵隊の老攻撃機が迎撃しています。なかにはエース・パイロットに匹敵する戦果を挙げているものまでいるそうです。
垂直離着陸機を駆る「撃墜王」?
イギリスの公共放送局BBCの報道によると、東地中海に展開するアメリカ海軍の強襲揚陸艦「パターン」に搭載された同国海兵隊のAV-8B「ハリアーII」攻撃機が、紅海においてUAV(無人機)を多数撃ち落としているそうです。
迎撃しているのはイエメンに拠点を置く親イラン武装組織、フーシ派が飛ばしているUAVで、BBCのインタビューに応じたアメリカ海兵隊パイロットのアール・エアハルト大尉は、これまでに7機も撃墜したと述べています。
戦闘機の世界では5機以上の敵機を戦闘時に撃墜した場合、そのパイロットは「撃墜王」(エース・パイロットやフライングエースなどとも呼ぶ)の称号を与えられます。エアハルト大尉のインタビューが本当であれば、現代のもっとも新しいエース・パイロットは、戦闘機ではなく攻撃機によって達成され、その目標は人の乗っていないUAVということになります。
AV-8B「ハリアーII」は、もともとイギリスで開発された攻撃機「ハリアー」の改良型にです。「ハリアー」はジェット排気ノズルが可変式になっていることから、固定翼機でありながら垂直離着陸が可能で、ホバリング(空中停止)までできる機体として名を馳せています。
実際のところ、そのホバリング能力は機体重量やエンジン温度などに左右されるため、いつでもどこでもできるという便利な能力ではありません。しかし、この可変式ノズルを使った垂直/短距離離着陸(V/STOL)能力があるため、空母もよりも小さい強襲揚陸艦からの出撃・帰還が可能であり、今回の防空戦でもそれが大いに役立ったといえるでしょう。
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