世界最大級のディーゼル潜水艦「じんげい」海自へ引き渡し 配備先は? 3番艦も女性に優しい
配備先は横須賀だとか。
海上自衛隊では初めての名前
防衛省は2023年3月8日(金)、三菱重工神戸造船所(神戸市中央区)において、潜水艦「じんげい」の引渡式および自衛艦旗授与式を実施しました。
「じんげい」は、たいげい型潜水艦の3番艦にあたり、乗員数は約70名、船体サイズは全長84.0m、幅9.1m、深さ10.4m、基準排水量は3000トンです。起工は2020年4月24日で、進水・命名式は2022年10月12日に実施されています。
たいげい型潜水艦は、ディーゼル推進の通常動力型潜水艦としては世界最大級であり、なおかつ建造時から女性自衛官の勤務を想定して相応の設備を有しているのが特徴です。
前型のそうりゅう型潜水艦と比べると、サイズ的には基準排水量で50から100トンほど増え、深さが0.1m大きくなった程度ですが、探知能力はそうりゅう型潜水艦と比較して大幅に向上しているほか、静粛性も増しています。
主機関はディーゼルエンジンとリチウムイオン電池を組み合わせたディーゼル電気推進を採用。主要装備として、艦首に魚雷発射管を備えるほか、潜水艦戦闘管理システムや、ソーナー装置(艦首アレイ、側面アレイ、えい航アレイなど)、TCM(Torpedo Counter Measure:潜水艦魚雷防御システム)を搭載しています。
「じんげい」は漢字では「迅鯨」と書くそうで、これは海の王者たるクジラが波をけたてて疾走するさまを表現した単語とのこと。自衛艦にこの名が用いられるのは初めてですが、旧日本海軍では2度の採用例があり、初代は1881(明治14)年8月に就役した、外輪船「迅鯨」で、2代目は1923(大正12)年8月に就役した潜水母艦「迅鯨」でそれぞれ命名されています。
なお、「じんげい」の配備先は、神奈川県横須賀市にある海上自衛隊横須賀基地の第2潜水隊群です。
【了】
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