列車で落とした財布が見つかった→「え、拾い主が礼を求めている?」それが法律!? いざ直接交渉した結果

ダメ元で警察へも連絡

 問い合わせつつ、ほかにもマイナンバーカードや銀行のカード、交通系ICカードの使用停止措置などすべきことが目白押しで、自業自得ながらやりきれません。気づけば夜になっていました。

 列車内で財布を落としたのに、警察に行っても無駄だとは思いましたが、念のため最寄りの交番にも行きました。交番で書類を書き、入っているものや落とした金額を記入。財布の購入ショップを覚えていたので、スマートフォンで画像を見せました。検索してもらうと、なんと落とした財布と思われるものが富山県で見つかったとのことで、驚きました。

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写真はイメージ(画像:写真AC)。

 警察官の説明によると、「JRの落とし物システムと、警察の落とし物システムは連動していないので、直接警察(JR)に届け出をされた場合は、もうひとつの方では調べられない」とのこと。さらに、拾った人が東京まで移動して警察に届け出たので、郵送などで取り寄せる必要はないとのことです。なお「富山県の落とし物」として届けられていたのは、拾い主が「北陸新幹線の車内で拾った」と申告したからです。

 そして「拾った方がお礼を求めているので、その方と交渉してください」と言われました。遺失物法28条1項によると、「落とし物の価値の5~20%」がお礼額で、価値については双方の話し合いとなるそうです。

 警察官に「落としたものの価値と言われましたが、例えば落とし物がブランドバックだったり、貴金属が入っていたりする場合は、その価値となるのですか」と尋ねると、「そうです」とのこと。落とした財布はブランド品ではなく、現金以外には交通系ICカードや銀行のカードが入っていましたが、警察の立ち合いもなく直接相手と交渉しろというのは、なかなか無茶な法律と感じます。

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コメント

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1件のコメント

  1. 拾ってくださった方にお礼というのは社会通念上比較的一般に知られていると感じます。乗りものライターを名乗っている割に法律の定めを存じ上げないだけならまだしも、こうして記事で晒し者同然にするというのは、あまりよい趣味ではないように感じられます。