列車で落とした財布が見つかった→「え、拾い主が礼を求めている?」それが法律!? いざ直接交渉した結果
いよいよ拾い主と交渉へ…
拾い主の住所と電話番号を渡されて、いよいよ直接交渉することに。電話番号にメールを送ったところ、はじかれてしまいました(番号違いによる筆者のミス)。ほかの予定が迫っていたので、不本意ながら交渉を後回しにしていると警察から電話があり、「お礼の連絡がこないと先方が言っている。電話してくれ」と伝えられました。
「メールではなく、証拠が残らない会話は嫌なのだけど」と考えつつ電話し、お礼を申し上げたうえで銀行口座を教えてもらいました。お礼は「法律上の上限+振込手数料は筆者持ち」という話で応じてもらえました。
ただやはり、「お互いの個人情報を交換して、お礼について直接交渉する」という法律は時代に合っていると思えず、疑問を感じました。「警察官立ち合いのもと交渉する」とか、「警察が管理するSNS上でお礼の交渉をする」など、落とした人と拾った人の双方が不安を感じずに済むような方法があればと感じた次第です。
【了】
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
拾ってくださった方にお礼というのは社会通念上比較的一般に知られていると感じます。乗りものライターを名乗っている割に法律の定めを存じ上げないだけならまだしも、こうして記事で晒し者同然にするというのは、あまりよい趣味ではないように感じられます。