ぜんぶ現役バリバリ! JRの「レア特急車両」たち 高性能でも“製造やめた”宝の持ち腐れも!?
「くろしお」でお馴染み振り子電車
●JR西日本283系電車:3編成18両
1996(平成8)年に運行開始した直流特急形電車です。列車名は当初「スーパーくろしお(オーシャンアロー)」でしたが、後に「オーシャンアロー」だけとなり、2012(平成24)年からは「くろしお」で統一されています。
紀勢本線の特急「くろしお」には国鉄型381系電車が走っていましたが、高速道路の延伸を受け、競争力を高めるために開発されました。
デザインコンセプトは「ワクワクする」「洗練されたオシャレで、品のあるリゾート」「スビード感」。振り子式で最高速度は130km/h、カーブでも高速で通過できます。伯備線への投入も考慮されて、耐寒耐雪構造になっていますが、現在まで「くろしお」系統のみで使われています。
グリーン車は2+1列配置で、最前列から運転席越しの展望が可能です。振り子の重量バランスの関係で、2+1列→1+2列と中間で座席配列が変わります。また3号車に窓向き座席を備えた展望ラウンジを備えています。
●JR四国8600系電車:3両編成3本、2両編成4本、計17両
予讃線の特急形2000系気動車を電車化するために製造され、2014(平成26)年から特急「いしづち」として運行、のちに「しおかぜ」にも投入されました。
デザインコンセプトは「レトロフューチャー」で、前頭部デザインはSLをイメージするなど、ノスタルジックな鉄道車両のイメージを、未来特急としてデザインしたものです。
それまでの2000形では、振り子式での曲線通過速度向上が図られていましたが、8600系では空気ばねによる車体傾斜を採用し、メンテナンスの軽減が図られています。座席には可動式枕のほか、普通車にも全席へのコンセントやフットレストが設置され、グレードの高い車両です。
なお、グリーン車の座席が4列であることが、6列の8000系電車との相違点で、インターネット予約サービス「e5489」の予約画面で容易に判別可能です。
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