ぜんぶ現役バリバリ! JRの「レア特急車両」たち 高性能でも“製造やめた”宝の持ち腐れも!?
もうひとつ四国から 量産先行車
●JR四国2600系気動車:2編成4両
2017(平成29)年に登場した系列です。2編成4両は今回除外したリゾート用特急を含めても最も少ない製造数といえます。
超レア形式となったのは、土讃線で使われていた特急気動車の振り子式を、空気ばね車体傾斜に置き換えられるか検討する先行車として製造されたからです。スペック上は振り子式に近い性能を持ちます。
しかしカーブが連続する土讃線では、空気ばね傾斜に用いる空気容量が確保できず、性能上問題があることが判明。このため、走行装置を振り子式とした2700系気動車が製造されたために少数となったわけです。
デザインコンセプトは「Neo japonism」。塗装は四国の自然に映えるディープレッドを基調として、吉兆の伝統配色である金色の縁取りを配しています。グリーン車はなく普通車のみです。
内装は和柄をモチーフとし、伝統と先進性を対比・強調させたデザイン。座席は可動枕付きの回転式リクライニングシートです。なお振り子式の2700系は軽量化のため、可動枕は設置されていません。
2600系はカーブの少ない高徳線で、特急「うずしお」でとして運行されています。
【了】
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
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