命知らず!?『トップガン』のギリギリ低空飛行を空母で強行… 戦闘機パイロットの“伝説”

映画『トップガン』で一躍有名になった名機F-14「トムキャット」。この機体を駆って映画さながらのアクロバット飛行を記録に残した人物がいます。その名はスノッドグラス。彼になぜそのような飛行ができたのか話を聞きました。

海軍のみならずメーカーにも表彰された名パイロット

 パイロットの名はデイル・スノッドグラスといいます。噂の写真は1988年に空母「アメリカ」(CV-66)で撮影されたもの。そのとき空母「アメリカ」は任務についておらず、乗員の家族や関係者を乗せた慰問航海、いわゆるファミリークルーズを実施している最中でした。

 映画『トップガン』のマーヴェリックでさえ、フィクション世界でももう少し高く飛んでいたことなどから、その非現実的な構図ゆえ、いまだに「グラフィックソフトを使ったフェイク画像」といった噂が絶えない写真です。しかし、この写真は本物であり、操縦していたパイロットや撮影された時期もしっかりと判明しています。

 異例の低空飛行は、そのファミリークルーズ中に観客にデモ飛行を披露する海上エアショーで行われたものです。スノッドグラス氏の操縦するトムキャットは、空母の飛行甲板よりも低い超低空をアフターバーナーに点火して330ノット(約611km/h)で通過しながら空母の左舷側を85度のバンク角度を付けて上昇しながら通過したそうです。

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ドラケン・インターナショナルのTA-4K「スカイホーク」とスノッドグラス氏(布留川 司撮影)。

 本人いわく、空母と機体の距離は100フィート(約30m)程度あったらしく、写真はカメラの望遠レンズの圧縮効果で実際よりも近く見えるように撮影されているとのこと。

 写真を見た限り、スノッドグラス氏の飛行は劇中のマーヴェリックのように無鉄砲なスタントプレイとも思えます。しかし、実際は綿密に練られた計画と予行準備(この写真自体が予行に撮影されたとも言われている)を経て、当時の所属する飛行隊の許可を受けて実施されたものでした。

 現役時代のスノッドグラス氏は、海軍パイロットとしては非常に有名な存在でした。1970年代には本物の「トップガン(海軍兵器学校)」の教官を務めており、1985(昭和60)年にはアメリカ海軍の「パイロット・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたほど。

 さらに翌1986(昭和61)年には、機体メーカーのグラマン社(現ノースロップ・グラマン)が選出するF-14パイロットの年間最優秀賞「トップ・キャット」も受賞しており、そういった優秀性からエアショーでF-14の飛行を担当するデモパイロットにも指名されていました。

【スゲー!!】これが伝説の「空母スレッスレ」で飛ぶF-14です(写真)

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