「0系新幹線」を超えた!? 長~く製造され続けた車両形式5選 見た目変わんないじゃん!!

鉄道車両には、長年にわたって同一形式のままで製造されているものがあります。0系新幹線などの歴史的名車もありますが、中には意外な車両も。それぞれエピソードのある車両たちを紹介していきます。

西日本と九州でわずかに見られる国鉄型103系

 初代新幹線の0系電車は、22年間も同一形式で製造された車両です。このように数十年にわたり製造された車両には、どういったものがあるのでしょうか。5車種を選んでみました。

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横浜線の原町田(現・町田)駅に停車する国鉄型103系電車(画像:PIXTA)。

■国鉄103系電車(1963年3月~1984年1月製造/20年10か月)

 長期間といえば国鉄が製造した通勤形電車103系です。国鉄初の新性能通勤形電車101系は、高性能でしたが、電動車が多くて電力消費量と製造コストの両面で問題がありました。103系は電動車率を下げ、低コストで大量生産できる電車として登場したのです。

 片側4扉、扉間7人掛け、車端部3人掛けのロングシートの室内構成は101系と同じですが、常用の減速度が3.0km/h/sだった101系から、3.5km/h/s(常用)~5.0km/h/s(非常)と強化されています。これは、ブレーキの減速度を高めることで運転間隔を詰めようという考えによるものでした。

 103系は1963(昭和38)年から製造され始め、計3447両が製造されました。1966(昭和41)年にはより高性能でアルミ車体の地下鉄用電車301系が登場しましたが、コスト高が問題となり、地下鉄仕様とした103系1200番台が増備されています。

 最も後発なのは1982(昭和57)年に製造された、九州の筑肥線用103系1500番台です。筑肥線は福岡市地下鉄へ乗り入れるため、地下鉄用省エネ電車203系を導入したいところでしたが、駅間距離が長く列車密度が低い筑肥線では省エネ性能を発揮できないため、製造コストが安い従来の103系が1984(昭和59)年まで製造されたのです。

 なお、103系は2024年現在、加古川線、播但線、筑肥線で最後の活躍を見せており、筑肥線の1500番台には本系列で唯一のトイレが追加設置されています。

現役の「私鉄の103系」とは!?(写真)

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