戦艦「大和」とタッグ組んだ傑作機【前編】この姿での展示は一年だけ! “主翼畳んだ姿にも” 将来ビジョンを名物館長に聞いた

広島県呉市に期間限定で開設されている「大和ミュージアムサテライト」に零式観測機の実物大模型が展示されています。戸髙館長いわく、1年後は展示の仕方が変わっているかもしれないとか。将来の姿についても語ってくれました。

将来的には翼を畳んだ状態も

 戸髙館長は「複葉機の畳み方は独特なので、レプリカではあるものの本物と同じように主翼を畳めるよう準備をしている。そうでないと面白くない。将来、展示する時は片方だけ畳んで見せるということも考えている」と語っていました。

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「大和ミュージアムサテライト」で展示されている零式観測機の実物大模型(深水千翔撮影)。

 零式観測機の主翼はトンボの羽のように後ろへ折れ、胴体の横にピッタリと付くようになっています。両翼を畳むと全幅を11m から5.3mまでコンパクトにさせることができます。実際に「大和」型戦艦の格納庫へは主翼を畳んだ状態で収納されており、出番が来ると飛行機作業甲板上で主翼を展開させるなど準備を整えたうえで、艦尾のカタパルトで射出していました。

 また、「大和ミュージアムサテライト」限定の姿として、主フロートの半分を切って水に浮いている状態のイメージで展示していることがあげられます。

「将来、サテライトを撤収して本館の方に零観を移すときは、ちゃんとフルスケールのフロートに換装することができる。そのためウォーターライン状態で海に浮いている姿を見られるのは、この1年間のみ。こういったことに興味があるマニアックな人たちはぜひ見に来て欲しい」(戸髙館長)

 一方、戸髙館長は「『大和』は最初、十二試の二座水偵を搭載することを前提にしていた」と語り、それが十試水上観測機として開発が進められていた「零式観測機」に変わったことで「『大和』本体の設計に影響を与えた」と明かしてくれました。

 これは「大和」型の艦尾に設けられるはずだった飛行機出入り用のエレベーターと関係してきます。 (後編に続く)

【画像】これが零式観測機のコックピット内部です

Writer:

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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