鉄道9社局がタッグ! 新「酷暑対策」都内150か所でスタート 3000本の“シェアリング日傘”その性能とは?
夏の危険な暑さが予想されるなか、都内に路線を持つ鉄道9社局が新しい“暑さ対策”に連携して取り組みます。山手線の全駅ほか都内の鉄道駅約150か所で「シェアリング日傘」3000本を設置する事業がスタートしました。
計3000本の日傘を都内の鉄道駅約150か所でシェアリング!
国内の鉄道事業者とIT大手のTIS株式会社(東京都新宿区)が連携し、スタートアップ企業の事業支援を行うイノベーションクラスター「TRIP」が、新しい取り組みをスタートします。2025年7月10日、傘のシェアリングサービス「アイカサ」を展開するNature Innovation Group(東京都渋谷区、以下NIS)と共同で会見を開き、新プロジェクト『COOL MOVE TOKYO』の始動を発表しました。

「TRIP」は「Tokyo Railway Innovation Partnership」の略で、東京都が推進するスタートアップ創出事業に採択されたクラスター(企業集団)のひとつ。TISと小田急、西武ホールディングス、JR東日本スタ―トアップ、東急、京王、京急、西鉄、東京メトロ、東武、相鉄、名鉄、JR東海、東京都交通局の計13社局が連携し、“鉄道、交通”をメインテーマにスタートアップ企業を支援していく組織です。
従来、スタートアップの支援事業は各社が個別に取り組んでいましたが、TRIPを通じて参加各社が連携することで、より効率的に企業を支援できるようになったのがポイントです。
今回の『COOL MOVE TOKYO』プロジェクトでは、TRIPに参加する鉄道事業者のうち、都内に路線を持つ9社局 とNISが協力し、都内各所の鉄道駅で日傘のシェアリングサービス「アイカサ」を展開します。サービスは7月10日よりスタートし、山手線の全駅ほか、都内各地の鉄道駅150か所に計3000本の日傘が設置されました。
設置されたのは、1級遮光(遮光率99.99%以上)の性能を持つ折り畳み傘タイプの「アイカサ mini」です。料金は1本あたり24時間で140円。月額280円で使い放題となるサブスク利用プランも展開します。
会見には、小田急、西武、JR東日本スタートアップ、東急、京王、京浜、東京メトロ、東武、都交通局の各社の代表のほか、東京都の小池百合子知事も登壇。小池知事は「都では『今年の夏も沸とう京 熱中症から命を守る行動を!』をキーワードに、さまざまな施策を実施しています。移動の際は日傘を積極的に活用し、少しでもクールダウンしていただきたい」と呼びかけました。
また、東京メトロの小坂彰洋社長は「このプロジェクトによって、猛暑のなかでも安心して移動できる環境を作っていきたい」とコメント。東京都交通局の堀越弥栄子交通局長も「今後もTRIPとの連携を通じ、社会課題の解決につながるようなイノベーションの創出に貢献していきたい」と意気込みを表明しました。
さらに、JR東日本スタートアップの柴田裕社長は「我々が『アイカサ』の設置で目指しているのは、傘をシェアする便利さだけではなく、駅を起点に大量消費・大量廃棄の世の中を変え、環境に優しいまちを作っていくことです。利用者の皆様が、身体にも地球にも優しい選択をしていくことを全力で応援します」と呼びかけました。
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