リニア実験線の「その先」に “巨大構造物”が出現! 中央新幹線で「一番なが~いモノ」の工事が本格化
山梨県でリニア中央新幹線の建設工事が本格化しています。大部分がトンネルとなるリニアですが、地上区間には長大な橋りょうも設けられます。
橋りょうの工事は11月~5月に実施
JR東海によると、河川内の工事となるため、増水期を避け、11月から5月までの期間に工事を進めているとのこと。現在は、下部工(基礎や柱など)はほぼ完了、上部工(桁)は5割程度が完成している段階だといいます。
現時点では、橋りょうの上部にリニアの線路となるガイドウェイは設置されておらず、鉄筋が剥き出しになっていました。完成後、この場所を通過した名古屋行きのリニアは、南アルプスに向けて勾配を駆け上がっていく形となります。なお、リニアの最小曲線半径は8000mで、東海道新幹線の2500mに比べてはるかに大きく、高速走行に適しています。
工事は河川内に橋脚を構築するため、「ニューマチックケーソン」と呼ばれる工法を採用。この工法は日本語では「潜函(せんかん)工法」といい、巨大なコンクリートのケーソン基礎を沈め、その上に柱を立ち上げていくというもの。基礎の下部を掘った際に、土中の地下水が作業空間に侵入することを防ぐため、空気圧を高くして掘削を行います。
報道公開で取材に応じたJR東海の岡崎真人 山梨東工事事務所所長は「今後は高架橋を完成させた後、桁の上にリニアが走るガイドウェイや防音壁、防音防災フードといった環境対策工事を設備を設置していく」と話しました。
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