旅客機の窓なぜ「四角」ダメ!? 発端は相次いだ“悲劇” イギリスが執念で見つけた事故原因がキッカケ

ジェット旅客機の窓は、おしなべて丸くなっています。とはいえ、世界初のジェット旅客機では四角い窓でした。ただ、その時代に連続墜落事故が起きたことで丸くなっています。いったい、何が原因だったのでしょうか。

70年前に相次いで起きた悲劇「角があると危ないんだ!」

 2025年10月6日、人気アニメ『エヴァンゲリオン』のラッピングを施したFDA(フジドリームエアラインズ)の旅客機が静岡空港で初披露され、多くの注目を集めました。

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JALのエアバスA350(左手前)とANAのボーイング787旅客機(乗りものニュース編集部撮影)

 こうした機体のデザインや塗装は旅の楽しさを演出しますが、乗客が何気なく眺めている「窓の形」には、空の安全の根幹にかかわる過去の悲劇から得られた教訓が隠されています。

 1950年代、世界初のジェット旅客機として華々しく就航した「コメット」は、ほどなくして空中分解事故を相次いで起こしました。

 当初は原因不明で関係者を悩ましましたが、イギリスは国の威信をかけ、海中から墜落した機体の残骸を徹底的に回収します。そして、試験用の機体を胴体丸ごと巨大な水槽に沈めて与圧と減圧を繰り返すという、前例のない疲労試験を実施しました。

 この調査から、窓など四角い開口部の「角」に力が集中する「応力集中」という現象が、金属疲労の進行を急速に促していたことが判明します。

 特に角が鋭かった天井のアンテナ用開口部から発生した微小な亀裂が、飛行を重ねるうちに成長し、最終的に機体全体の破壊につながっていると、原因を突き止めます。

 さらに、製造の効率化を追求するために採用された「パンチリベット」という工法が、リベット穴の縁に目に見えない無数の傷を作り、亀裂の起点となっていたことも突き止められました。設計上の弱点と、製造上の問題が重なった複合的な要因が悲劇を招いたのです。

 これらの教訓から、窓や非常口の角は応力がかかりにくい大きな丸みを持たせることが徹底されました。

 では、丸い窓がどのように安全性を高め、現代の快適な空の旅に繋がっているのでしょうか。

【よく見りゃ丸い!】「FDA×エヴァンゲリオンコラボ機」の窓を写真で見る

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