道路の“止まれ”はペンキじゃない!? 200度の激熱液体を操る「人力プリンター」なぜ塗料じゃダメ?

道路で見かける「止まれ」の文字や白線。ペンキで塗っていると思っていませんか。実はあれ、200度にもなる“激熱”の液体です。いったいどうやって書いているのでしょうか。

アナログすぎる“人力プリンター”の超絶技巧

 この激熱の塗料を路面に塗る機械にも、驚きの職人技が隠されています。

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「止まれ」はどうやって描かれている?(画像:写真AC)

 作業員が押している箱のような機械は「手押しライナー」と呼ばれます。全自動のハイテク機械かと思いきや、操作は極めてアナログです。

「シュー」と呼ばれる鉄の箱部分から塗料を流し出すのですが、作業員は歩きながら手元のレバーでスリット(隙間)を微妙に開閉し、線の厚みや直線を調整しています。歩く速度がそのまま印刷クオリティになる、まさに「人力プリンター」と形容できる作業です。

 さらに凄いのが、「止まれ」などの複雑な文字を書く場合です。

 状況にもよりますが、機械を使わず、職人技で行うことが間々あります。この場合、路面に粘着テープなどで枠を作り、そこへひしゃくで熱々の塗料を流し込みます。そして、左官屋さんが使うようなコテを使い、手作業で平らに仕上げていくのです。

 また、夜になると白線がライトに反射してキラキラ光るのは、塗料の中に極小の”ガラスビーズ”が混ぜ込まれているからです。

 施工の直後にも上からビーズを振りかけますが、それだけでは表面が削れると光らなくなってしまいます。

 そこで、あらかじめ粉の中に20から23%程度(JIS規格)のビーズを練り込んでおくことで、表面がすり減っても中から新しいビーズが現れる”金太郎飴”のような仕掛けになっているのです。

 何気なく踏んでいる道路の白線ですが、そこには熱とスピード、そして職人の緻密な技が詰め込まれていると言えるでしょう。

【工事現場でザーーっ!】これが白線の「塗料づくり」の様子です(写真で見る)

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