なんだか見てて落ち着かない? “1ドア車”に“3輪車”etc… 妙にぞわぞわする「奇数なクルマ」たち

タイヤやヘッドライトといったクルマのアイテムは、多くが当たり前のように「偶数」個のセットになっています。一方こうした装備品を「奇数」で揃えたクルマも世の中には存在します。“奇数なクルマ”には、どんな事情があるのでしょうか。

ハンパじゃない…?「5気筒エンジン」「7速MT」のクルマ

 さらに、クルマの世界で「5つ」という数が良く出てくるのは、エンジンの気筒数でしょう。ドイツのアウディは1976年、フラッグシップ車の「アウディ100」に世界初の直列5気筒ガソリンエンジンを搭載しています。

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直列5気筒エンジンを搭載するアウディ「TT」(画像:アウディ)

 このエンジンは、4気筒の経済性や小型さと、6気筒のパワーやスムーズさの両立を狙ったもので、以後アウディの技術的なアイコンとして、スポーツカーやレーシングカーなどにも数多く採用されています。

 また日本でも平成初期に、ホンダがG型と呼ばれる直列5気筒エンジンを開発。「アコードインスパイア」「ビガー」「セイバー」や、「アスコット」「ラファーガ」といったセダンモデルに次々と搭載されていきました。

 ちなみに、ホンダはバイク用の5気筒エンジンも開発したことがあります。2002〜2006年に2輪レースの「MotoGP」に参戦したマシンである「RC211V」には、世界的にも珍しいV型5気筒エンジンが搭載されていました。これは車両重量の下限値をエンジンの気筒数で決めていた、当時の車両規則に則ったもの。パワーや車重のバランスを考慮して、最適と判断されたのが5気筒ユニットだったといわれています。

 最後はアイテム数が「7」となっているクルマに関してですが、ここでは7段ギアの変速機を持つクルマを紹介します。昨今はギアの多段化が進み、ATでは6段ギア以上も珍しくありませんが、一方MTではいまだに6速ギアまでが標準的です。

 しかし、7段ギアのMTを載せた珍しい事例もあります。例えばアメリカの「シボレー・コルベット」(C7型、2014~19年)や、近年のポルシェ「911」には7速MTのモデルも存在。もちろんクラッチ付きであり、シフトレバーにもどこか見慣れない「7速シフト」の変速パターンが描かれています。

3輪・1枚ドア・1灯ライトの「奇数だらけ」カー!?

 ちなみに、日本にはかつて「3輪」「片側1ドア」「1灯ライト」という“奇数ずくめ”なクルマも存在しました。それが1950年代に富士自動車という企業が製造した「フジキャビン」です。

 フジキャビンはシンプルな設計を追い求めた軽自動車で、前2輪・後1輪の3輪、初期モデルではドアも片側1枚のみと割り切った構成でした。また、部品点数削減のためヘッドライトも1つだけでしたが、商業的には失敗。わずか85台のみが生産されました。

 なお現在の日本の道路運送車両法では、自動車の走行用前照灯(つまりヘッドライト)は「左右対称」かつ「灯火数は2つまたは4つ」と定められています。そのため、今後日本で奇数ヘッドライトの新車を販売することは、ほぼ不可能と言っていいでしょう。

【オバケみたい!?】これが「3輪・1ドア・1灯の奇数カー」です(写真で見る)

Writer:

猫好きな戌年生まれ。幼い頃に見たロータス79のルックスに惚れた勢いでモータースポーツ偏愛を拗らせる。自動車のことであれば市販車・レースカー問わずなんでも食いつくが、どちらかといえば技術と歴史の話が好物。一方で海外取材は未経験のため、当面の目的は「ニュルブルクリンク北コースを自ら走ってみること」と「グッドウッド・フェスティバル現地取材」。

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