JR東日本「異例の指定席」ダイヤ改正で消滅!「重宝されている」のに…急行時代から36年の車両、交代で“フツーの席”に
JR東日本が2026年3月14日のダイヤ改正を機に、快速の定期列車で異例の指定席を廃止。消滅の数日前に乗り込むと、向かった先には乗客の趣向によくマッチした光景が待ち受けていました。
あのキハ110系に踊る「指定席」の電光表示
筆者(大塚圭一郎:共同通信社経済部次長)がダイヤ改正の数日前に乗った盛岡発釜石行き「はまゆり」53号は、指定席がキハ110-1でした。これは急行「陸中」用として1990年に製造され、急行列車の用途で新造された車両としては最後の部類だとされます。
面白いのは、当初の方向幕から改造された側面の電光表示に「指定席」と記すことで、自由席利用者が誤って乗るのを防いでいることです。車内の壁にも、緑色に白抜きで「指定席 RESERVED」と書いたプレートが取り付けられていました。
一方、1・2号車の車体側面の電光表示には「自由席」の文字が躍り、車内の壁には青色に白抜きで「自由席 NON-RESERVED」と書いたプレートが差し込まれていました。中央部には通路を挟んで1列と2列のクロスシートが並び、端はロングシートでした。
貴重な快速の指定席、それもリクライニング座席が幕を下ろす直前だけに、指定席の利用者には葬式鉄を含めて“鉄分”高めの人が一部いることは想定内でした。指定券を買って乗り込むと、実際には鉄道旅行を楽しむツアーの参加者を含めて“鉄分”がまん延しており、行き着いたのはぴったりの光景でした。
宮沢賢治「銀河鉄道の夜」のモチーフになった路線
「はまゆり」は花巻から満を持して釜石線へ。全長90.2kmの全線が単線の非電化路線で、宮沢賢治の小説「銀河鉄道の夜」のモチーフとなった岩手軽便鉄道を前身としているため「銀河ドリームライン」の愛称を持ちます。
釜石線では蒸気機関車(SL)「C58形239号機」を動態復元して客車を牽く「SL銀河」が2014年4月から週末を中心に運行されましたが、客車の老朽化を理由として2023年6月に運行を終えました。23年12月以降は、ハイブリッド気動車HB-E300系を使った観光列車「ひなび(陽旅)」が一部の日程に乗り入れています。
「はまゆり」の釜石線に入って最初の停車駅は新花巻(花巻市)。平面にある1面1線のプラットホームだけの簡素な駅ですが、東京から新幹線で訪れる旅行者の多くはここで乗り換えます。指定席は窓際が全て埋まり、通路側もかなり埋まりました。
土沢(花巻市)に続いて止まった宮守(遠野市)は、1面2線の島式ホーム。ここで釜石発盛岡行き「はまゆり」54号との行き違いです。





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