青い「北斗星の機関車」が南国で孤軍奮闘! たかがナンバープレート、だがしかし…「しっくりくる」姿に思わず感嘆 日タイ技術者が奔走

日本からタイに渡った2両のDD51形ディーゼル機関車が、日本人有志の手によって現役時代の姿を取り戻しつつあります。その一環として、国鉄時代の文字を再現したナンバープレートが製作され、現地でお披露目されました。その製作は、一筋縄ではいかないものでした。

廃車になりかけていたDD51

 日本で活躍した鉄道車両は、役目を終えたあと海外へ譲渡され、遠い異国で第二の人生を歩むことがあります。北海道からタイに渡った2両のDD51形ディーゼル機関車もそのケースです。

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クラウドファンディングリターンツアー参加者へナンバープレートのお披露目が行われた。ビニールシートの除幕式(2026年2月、吉永陽一撮影)

 2両のDD51は1137号機と1142号機。鮮やかな青に金帯の北斗星色をまとった両機は廃車後に輸出会社経由でタイへと渡り、タイ国鉄ではなくインフラ整備会社「AS社」所有の建設機械の一つとして、国鉄路線の整備と複線化工事に従事しています。

 しかし両機は輸出業者に売却されただけで、アフターサービスだけでなく、整備と運転マニュアルや図面もなく、日本語で書かれていたパネルやスイッチ類は、タイ語に翻訳されておらず、ことばの意味と操作方法は、AS社のエンジニアが手探りで把握する必要がありました。

 DD51形がAS社へ納入された数日後、タイ在住鉄道ファンの木村正人さんが、AS社の車両管理を担当していた技術者のソンウッドさんに翻訳を依頼されました。木村さんはDD51形を担当した日本の技術者に教えてもらいつつ、タイ語オペレーションマニュアルを作成しました。

 同じ頃、木村さんのSNS投稿をきっかけに、日本の鉄道ファンの吉村元志さんが訪タイして、木村さんとともにAS社のDD51形を見学します。そこでソンウッドさんや社員から、両機の調子が悪いので「どうにかできないか」と相談を持ちかけられ、それならばと吉村さんがクラウドファンディングを思いつき、木村さん、整備経験がある辛嶋隆昭さん、北海道出身の小林涼太郎さんが加わり、支援メンバーの原形が誕生しました。

 支援活動は「TEAM51」プロジェクトとして具体化し、クラウドファンディングによって資金調達を実施しました。2019年の第一回支援活動では、両機の現状把握と確認点検、エンジン調整などを実施し、息を吹き返したように調子が良くなりました。

 以後はコロナ禍の障壁を乗り越え、オンラインによる不具合診断、図面や技術書の提供、調達困難な部品の確保といった整備環境をサポートし、メンテナンスではAS社社員へ的確なアドバイスと日々の点検などを教え、現地での整備と指導を毎年実施してきました。その詳細な模様は、乗りものニュースの過去記事で紹介しています。

 2026年2月23日のタイは乾季まっただ中です。国鉄南本線ノンプラドック駅構内外れには、2両のDD51が南国の陽光を目一杯浴び、特に1142号機は再塗装直後で、汚れ一つのない鮮やかな青い車体を輝かせています。気温35℃の酷暑の昼間、照りつける太陽がジリジリと肌を刺すなか、1142号機の先頭部はシートが被さります。メンテナンス途中ではなく、クラファン出資者に対して除幕式が行われるのです。

【お披露目】国鉄時代を模した新ナンバーのDD51を見る(写真)

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