空母の艦橋(アイランド)は甲板の右側? 左側? 全世界で共通する配置場所の理由とは
平らな飛行甲板にそびえ立つ空母の艦橋。現在の配置場所が決まるまでには、さまざまな試行錯誤がありました。
「左側」配置にチャレンジした日本海軍
ところが日本海軍の空母、「赤城」(1927年就役)と「飛龍」(1939年就役)は左舷にアイランドが設けられていました。これは、日本独自の下方排煙式煙突とアイランドを、それぞれ左右に分けて設置することで、船体の左右バランスをとるという考えが背景にありました。このとき、下向きの煙突を設けた側は接岸できないため、右舷に煙突を、左舷にアイランドを、配置となったのです。
当時は他にも、右舷にアイランドがある空母の右側に、左舷にアイランドがある空母が並走すれば、アイランド同士が近いので、発光信号や手旗信号がわかりやすくなるという利点も考えられていました。
しかし実際に運用してみると、長所になると思われたことが逆に短所となり、世界でも珍しい左舷にアイランドを備えた空母はこの2隻だけで終わります。以降は日本海軍も、右舷にアイランドを配置するようになりました。
そして現在、アメリカのスーパーキャリアーをはじめ世界の空母や空母型強襲揚陸艦は、すべて右舷にアイランドを設けているのです。
Writer: 白石 光(戦史研究家)
東京・御茶ノ水生まれ。陸・海・空すべての兵器や戦史を研究しており『PANZER』、『世界の艦船』、『ミリタリークラシックス』、『歴史群像』など軍事雑誌各誌の定期連載を持つほか著書多数。また各種軍事関連映画の公式プログラムへの執筆も数多く手掛ける。『第二次世界大戦映画DVDコレクション』総監修者。かつて観賞魚雑誌編集長や観賞魚専門学院校長も務め、その方面の著書も多数。





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