火を使えない飛行機で「アツアツ機内食」が出てくる謎! ギャレーに隠された特殊オーブンと“味覚の科学”
上空1万mを飛ぶ飛行機の中で提供される、温かい機内食。しかし、火を使えない機内で、どうやって何十人分もの食事を一度に温めているのでしょうか。そこには「空のキッチン」ならではの驚きの仕組みがありました。
空の上では「味が薄くなる」!? 気圧と乾燥がもたらす味覚の不思議
他方で、機内食を食べていて「地上で食べるより味がはっきりしている」と感じたことはありませんか。これには、人間の味覚の不思議な変化が関係しています。
機内では、客室の乾燥や気圧などの影響で、塩味は2〜3割、甘味は1〜2割ほど弱く感じるという指摘があります。機内の環境変化によって、私たちの味覚が地上よりも鈍くなってしまうのです。
そのため、機内食の味付けは単に塩分を増やすのではなく、出汁(うま味)を強めたり、香辛料やハーブを多用したりして、味がぼやけないよう工夫されています。
また、機内のような騒音環境下では、甘味が抑えられる一方で「うま味」は強く感じられる傾向があるという研究もあり、トマトジュースなどの飲み物が機内で好まれやすい一因ともいわれています。
最近では、こうした機内食を自宅で楽しめる通販も人気ですが、メーカーによってアプローチはさまざまです。
JALでは、機内ではスチームオーブンで加熱するメニューを、「家庭の電子レンジで調理して美味しく仕上がるよう特別にアレンジ」した商品を展開しています。
一方でANAは、通販用でも「味の変更や調整は一切しない」という方針を掲げ、機内で提供するものと全く同じ味付けのメニューを、冷凍や梱包の工夫によって家庭へ届けています。
ふだん何気なく食べている機内食ですが、そこには「アツアツ」を届けるための高度な技術と、空の上ならではの繊細な味の計算が隠されているようです。





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