鉄道の車輪は「真っ平ら」じゃない!? ハンドル無しで曲がれる秘密は“紙コップ”と同じ!←どういうこと?
電車の車輪は、レールに接する面が真っ平らな「円柱」だと思っていませんか? 実は真正面から見ると台形に近い、わずかに傾斜がついた形をしています。ハンドルがない電車がカーブを曲がれる、驚きのカラクリとは。
カーブで自動的に「舵」を切る! 古くから使われてきた知恵
カーブを走ると、遠心力によって輪軸(左右の車輪と車軸のセット)がカーブ外側へ寄るような動きが生じます。すると、外側の車輪は半径が大きい部分、内側の車輪は半径が小さい部分でレールに接しやすくなります。
左右の車輪は1本の軸で繋がっているため、同じ回転数でも1回転で進む距離(周長)に差が出ます。この「回転差」が生まれることで、ハンドル操作をしなくても自然にカーブの方向へ向きを変えることができるのです。
さらに、こうした仕組みに加えて、車輪の内縁に設けられた「フランジ」と呼ばれる出っ張りも、電車が曲がる一助になっています。 踏面勾配が生み出す回転差だけでは曲がりきれないような急カーブなどでは、このフランジがレールの側面に当たることで、脱線を防ぎつつ、物理的に車体をカーブの方向へとガイドする役割を果たしています。
ただし、この車輪の傾きは曲線を通りやすくする一方で、直線では左右に揺れやすくなる面もあります。そのため、高速走行を重視する車両では、この勾配の取り方を含めて、まっすぐ走る際の安定性とのバランスが綿密に考慮されています。
また、車輪は使い続けるうちにレールとの摩擦で摩耗したり傷ついたりします。そのため、定期的に踏面を削る「削正(さくせい)」という作業を行い、適正な形状に戻す保守が行われています。
何気なく乗っている電車の足元には、車輪形状(踏面勾配)という極めてシンプルかつ合理的な仕組みでカーブ通過を助ける、先人の知恵が詰まっているのです。





鬼キャン?