高校生を乗せた「レンタカーのバス」は“違法”だったの? 磐越道事故の“グレーすぎる”背景 「バス業界の課題が亡霊のように」と専門家
福島県内の磐越道で高校生を乗せたバスが死傷事故を起こしました。正規の貸切バスではない「白ナンバー」だったことが波紋を広げていますが、「白ナンバー」のバスそのものが違法なわけではありません。いわゆる「白バス行為」との違いを整理します。
今回の事故は「想定外のケース」か
では、今回のケースは「白バス行為」に当たるのでしょうか。仮に、運転手が自ら「自分が購入したバス、あるいはレンタカーを用いて、〇万円で遠征をお手伝いしますよ」と提案したり引き受けたりしたならば、「貸切バス事業の経営に類似する行為」つまり「白バス行為」であることは間違いありません。
ただ、学校から運送サービスを引き受けた張本人は、報道を見る限りではバス事業者だと解釈できます。書面は交わしていないようですが、お金は「学校→バス事業者→レンタカー会社と運転手」という順で動いた(ないしはその予定だった)と推測されるからです。
ところが、学校とバス事業者との間の取引が、いったいどの法令に基づくものなのか、判然としないのです。しいて言えば、今回のバス事業者は旅行業の免許を持っているはずなので、旅行業法における「手配旅行」に当たると言えなくもありませんが、旅行業法で定められた書面のやり取りを行ったという話は聞きません。
正規のバス事業者が、貸切バスの代わりに「レンタカー+運転手」を手配するという行為をするとは……業界の常識としても、そしておそらく法令上も、想定されていないケースだと考えられます。
今回のバス事業者が「白バス行為」をしたとみなされるかどうか(あるいは運転手による白バス行為を「幇助した」とされるのか)は、行政と司法の双方にて、いくつかの法律の規程や趣旨に基づき、総合的に判断されることになりそうです。バス事業者が学校から受け取った(受け取る予定だった)金額が、実費ちょうどだったのか、自らの取り分を上乗せして提示したのか、などが論点となりそうです。
ただ、今日のバス業界の“常識”としては、「『レンタカーと運転手』を組み合わせて手配することは違法だと考えられており、普通なら怖くてできない」ということを加えておきます。





今まで見たこの時間の記事の中で、最も正確な内容。
一般貸切旅客事業や旅行業などに対して、正確な知識を持っているのがよくわかります。