豪州へ輸出する新型護衛艦“ほぼ日本仕様のまま”で大丈夫? 「独自仕様に現場が困惑」は杞憂か 現地企業のキーマンに聞いた
日本の新型護衛艦をベースにした艦がオーストラリアへ輸出されます。しかし、戦闘システムは“日本仕様”。現場での連携は大丈夫なのでしょうか。現地企業のキーマンに訊きました。
仕様が違ってもいい 「大切な部分は十分考えているはず」
そして、新型FFMに関して真に重要なのは情報共有の要であるデータリンクだと、キーオ氏は指摘します。
「一方で、オーストラリアが非常に重視しているポイントの一つが「相互運用性(Interoperability)」です。新型FFMでは、艦載センサーによって各種データが生成されます。そして、そのデータを他艦へ共有するのがデータリンクであり、他艦から送られてくるデータを新型FFM側でも受信することで、双方が同一の共通作戦状況図(Common Operational Picture)を共有できるようになります。
そして、まさにこの点について、防衛当局および関係機関は大きな労力と重点を投入するだろうと私は考えていますし、調達プロセスの段階から、そうした相互運用性が確保されるよう十分検討が行われていたはずです。
たとえば、オーストラリア海軍艦艇は、アメリカ海軍艦艇とは異なる弊社製の戦闘管理システムであるAusCMS(オーストラリア戦闘管理システム)を使用していますが、それでも双方は同じデータおよび共通戦術状況図を共有・認識することが可能なのです」
つまり、新型FFMが独自の戦闘管理システムを採用しているとしても、艦艇の採用規模が大きいために問題とはならず、データリンクを通じた情報共有が可能であることが最も肝要ということです。
そのうえで、この新型FFMの輸出プログラムに関して、オーストラリア・サーブは日本側を支援することができるとキーオ氏は説明します。
「オーストラリアの顧客向けに装備品を建造し、引き渡すためには、顧客側(オーストラリア国防省)が受領し、理解しなければならない膨大な技術文書が存在します。顧客は、自らが何を購入しているのか、その装備の安全性、そしてシステムの基盤となる設計思想などを完全に理解する必要があるからです。
ただし、オーストラリア側にはそうした点に関する独自の要求があります。これは単なる例示ですが、たとえばサイバーセキュリティに関する要件が挙げられます。そして、我々がこれまで40年にわたる活動の中でオーストラリア国防省に納入してきたシステムで満たしてきた基準と、日本企業側が通常用いている基準とでは異なる可能性があります。そこで、時には我々が橋渡し役として機能し、相互理解や認識の構築を支援し、最終的には顧客に信頼感を持ってもらうことが求められるのです」





護衛艦の場合、一般的には汎用部品であるバルブや配管がNDS規格で造られていてISO規格やJIS規格と互換性がありません。さすがにボルト類はJIS規格ですが海外に輸出する際は全てをISO規格に統一する必要があると思います。
また、ガスタービンエンジン周り英国制なので当然、インチねじ(ユニファイねじ)が使われています。