本当に「暑い」のか? 新幹線「ひかり」弱冷房車の実態は? 乗って確かめた“本当の快適性”

東海道・山陽新幹線の「ひかり」に弱冷房車が試験的に設定されています。ほど良く涼しいのでしょうか、それとも暑いのでしょうか。実際に乗車して確かめました。

「弱冷房車」案内は車内放送だけ?

 山手線などの多くの通勤・通学路線では、弱冷房車が設定されています。該当する車両には「弱冷房車」や「弱冷車」と表示されているのが基本です。

 しかし、新幹線ではこういった表示は見られません。車内には停車駅などを表示する車内表示器がありますが、こちらは「『ひかり』号の3号車で弱冷房車の試験を行っています」「詳しくはJR東海のHP(ホームページ)をご覧ください」という文字が流れていました。

 加えて、車内放送でも弱冷房車の案内がありました。しかし列車が駅を出発した際に肉声で行われる程度です。弱冷房車の案内放送があると、席を立って他の車両に移動する乗客がいましたが、他の車両から移ってくる人はいませんでした。

 弱冷房車に長く乗っていると体が慣れてしまい、暑い・寒いという感覚が鈍ってしまいます。そこで、三島→新横浜間は隣の2号車に移動して比べてみることにしました。駅に停まっていると弱冷房車との差は分かりにくいですが、長く走っていると弱冷房車との温度差を感じることができます。すでに外は暗くなり、静岡から自由席の空席が目立つようになったことで、弱冷房車との温度の差が顕著に出てきたのかもしれません。

 最初は弱冷房車との差は感じなかったものの、列車が新横浜に近付くにつれて体が冷えてくる感覚で、長袖でも十分な感じです。新横浜から品川までは弱冷房車の3号車に戻りましたが、こちらは半袖でほど良い冷え方と感じました。ただ、車内で食事や飲酒をしたりすると、弱冷房車では暑く感じるのかもしれません。

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 暑い・寒いという感覚には個人差があり、同じ人でも汗をかいて車内に入った時と、空調の効いた車内に長くいる状態では、暑さ・寒さの感覚は変わってきます。「ひかり」は停車駅が多い方ですが、「のぞみ」は1時間近く停車しない区間もあります。空調設定は同じはずなのに、長く乗っていると寒く感じることがあります。

「ロバと老夫婦」の話のように、万人を納得させるような空調設定は難しいのかもしれません。

【写真】「ひかり」弱冷房車の案内を見る

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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