明治神宮、やっぱりあった「裏参道」 表参道と対をなす道 開通当時は幅50m!?

乗馬道もあった「裏参道」、往時の面影は?

――「裏参道」はどのような道なのでしょうか?

 できた当初は、車道と歩道のほか、遊歩道と乗馬道からなる全長約1.2kmの道路で、植樹帯も設けられていました。幅員は区間によっても異なりますが、外苑から千駄ケ谷駅までは平均で30間(約54.5m)、車道部分だけで6間(約11m)でした。

――乗馬道などは現在では見られませんが、どうなったのでしょうか?

 首都高4号新宿線(1964年開通)の建設にともない、乗馬道がその敷地として転用されています。

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明治神宮の「裏参道」である都道414号。左側の高架が首都高4号新宿線(2017年8月、中島洋平撮影)。
「裏参道」は明治神宮内苑の北参道鳥居に通じる(2017年8月、中島洋平撮影)。
開通当時の「裏参道」概念図。車道の幅は約11m、乗馬道は約7.3mで、歩道や遊歩道は場所により幅が異なった(乗りものニュース編集部作成)。

※ ※ ※

 明治天皇と昭憲皇太后を祀る明治神宮は1920(大正9)年の創建。神社本殿のある内苑と、聖徳記念絵画館や明治記念館、明治神宮野球場(神宮球場)などがある洋風庭園の外苑からなり、その両苑をつなぐ道路として「裏参道」こと「内外苑連絡道路」がつくられたそうです。

 この「裏参道」の大部分は現在、都道414号となっていますが、道路上の案内標識などに「裏参道」の文字は見られず、かつて乗馬道だったという首都高4号線の高架下は、駐車場などになっています。

 ちなみに、「裏参道」に近い場所には、東京メトロ副都心線の北参道駅(東京都渋谷区)がありますが、「北参道」は内苑の、「裏参道」に通じる参道の呼び名です。

【了】

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