東京~大阪9時間、長距離「昼行バス」の魅力とは 夜行バスより安くて楽しい?(写真20枚)

昼行ならではの楽しみとは? 昼寝派に朗報も

 長距離昼行高速バスのメリットを以下に挙げてみました。

道中が楽しい!

 夜行高速バスでは夜間にカーテンが閉められるため、外の景色を楽しむことができませんが、昼行高速バスでは車窓を思う存分楽しめます。場所によっては絶景にも出会えるほか、途中のSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)ではほとんどのお店が開いていますので、食事や買い物などもできます。ご当地のお土産やおいしいものを買い込んで、車内で食べながらのんびりと景色を見て過ごせることは、長距離昼行高速バス最大のメリットといってもよいでしょう。

夜行バスよりも運賃が安い場合も

 路線やバス事業者によって異なりますが、夜行バスよりも運賃が安い場合があります。例としてJRバスの東京~大阪間で比較すると、3列シートの夜行「グランドリーム号」「ドリーム号」が最安5800円であるのに対し、同じ3列シートの「グラン昼特急号」「東海道昼特急号」は最安4500円と、夜行より1300円安く移動できるのです(2018年1月の運賃で比較)。昼行バスが夜行よりも安いケースは、ジェイアールバス東北の東京~仙台線や、福岡~鹿児島線「桜島号」(西鉄高速バスほか)などでも見受けられます。

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ジェイアールバス関東「グラン昼特急号」車内。独立3列シートで、通路側に仕切りカーテンが備えられている(須田浩司撮影)。
東京~新潟線などで運行される西武バスの車両(須田浩司撮影)。
東京~新潟線の西武バス車両も独立3列シート(須田浩司撮影)。

夜行バスと比較しても遜色ない設備

 これも路線やバス事業者によって異なりますが、使用される車両も夜行バスと比較して遜色ない車両が投入されているケースが多いです。JRバスの「昼特急号」シリーズでは、基本的に夜行「ドリーム号」シリーズで使用されている3列または4列シートの車両が投入されているほか、西武バスなどによる池袋~新潟、富山、金沢の各路線や、北海道中央バスなどによる札幌~釧路、函館、網走の各路線などでも3列独立シート車が投入されています。

 九州では、2+1配列(通路を挟んで2人掛けと1人掛け)で幅が広いシートを搭載した車両も活躍しており、一部では座席に電源コンセントも装備されています。夜行バスと同様にくつろげることから、普段の寝不足を解消しようと、昼寝を決め込む利用者もちらほら見かけます。

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コメント

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11件のコメント

  1. だるまさんが転んだ?日によったらジワジワ夜行運賃との距離をつめてきてるようだけど?

  2. 中国バスの広島・福山~横浜間「やじきたライナー」は衝撃的だったなあ。
    3列シート車を使用してほぼ一昼夜、東名・名神・中国・山陽を駆け抜けた、今やバスヲタぐらいしか記憶に留めていない伝説の昼行便。ああいうの個人的に大好きなんだが、さすがに乗る人間なんて皆無に等しく1年くらいで止めになってしまった・・・。

  3. 昼運行の長距離高速バスに需要があるということは、
    在来線特急にも需要が まだまだあるということでしょう。

    2時間じゃ、寝る暇もないけど、5時間ならちょうどいいみたいな。

    会社違うってこともあるでしょうが、
    名古屋~奈良~難波 静岡~甲府~松本みたいな路線も
    ありなんじゃないでしょうか?

    • JRの事情、というよりメンツを度外視すればズバリ東海道本線の東京~大阪間こそ該当するのではないか。東海道新幹線が開業して半世紀以上、灯台もと暗しそのもののような気がするが、沿線の区間客ぐらいは大分拾えるかなとは思う。いや、あれほどの移動客がいれば、少ないながら東名阪相互直通客もいるだろう。新幹線に嫌気する人間も一定数いるような気がするが。

    • >名古屋~難波/奈良
      まさに近鉄特急ですね

    • 昼行の場合大多数が「寝たい」というより「寝るしかない」でしょう。乗車中これといってやることないですから。スマホなど凝視していれば車酔いしかねませんし。

      ちなみに東名阪直通の在来線特急は料金面から論外ですね。近鉄名阪特急における名阪間通し乗車の客層考えてもらえればスピードも価格競争力もない(しまかぜのようなものを除く)ただの特急は淘汰されるのがオチです。
      (例として東京~名古屋なら乗車券+A特急券自由席で8850円なのでそれなら+150円でぷらっとこだまなりスマートEXこだま早得なり使うでしょう)

      しいていえば新幹線の通っていない地域で特急ではなく急行として沿線乗客を新幹線駅まで細かく拾っていくほうがまだ存在価値はありそうですがそれなら快速列車でもいいわけで…いずれにせよ「しなの」大阪乗り入れ止めるくらいなので難しいでしょうね。

    • ああ、だったら「しまかぜ」以上の車輛でも考えりゃいい。クルージングトレインみたいなやつを。難しいことはないな。勿論、JRの意向からしてそりゃないんだろうけどw

      発想を転換する。乗車資格はジャパン・レールパスの所持者のみ。運賃部分はパスで免除し、グレードに応じた料金券を買って貰う。
      1日上下各1本でいいだろう。東海道本線のメジャー駅にでも停めりゃいい。
      我々日本人客が指を加えて見るようになったところで、JRには1日10名程度の日本人客枠を作ってもらう。運賃料金計50000円程度かな、東京~大阪間で。

      少し変わった形の在来線特急だが、虚栄心がくすぐられるのも悪くないだろう。大分主旨が外れたように見えるが、根本はJRの昼特急ど何ら変わりはない。

  4. 去年の10月9日に東京、岐阜間を往路各駅、復路新幹線で往復。岐阜で午後4時からの業界関係の叙勲祝賀会出席で出来たこと。新幹線指定席が4,830円、乗車券が6,480円なので、つくづく新幹線は安い!と思った。往路の各駅7時間、復路の新幹線3時間なので、1時間を約1,200円で買ったことにはなるのだが。
    それはそれとして、各駅停車の旅は、楽しかった。熱海、島田、豊橋の乗換3回。旅情、車窓風景、駅構内散策(トイレ含む)等、閑散とした車内でボックスシート一人締めは、バスでは出来まい。乗換時間は5分程度しかなく、ダイヤは不快感なし。
    東京、名古屋間の高速バスの乗車体験はあるが、電車もいいですよ。

  5. オリオンツアーの夜行バス良かったですよ。

  6. 夜行バスだと寝れなくとも明るくせず身じろぎせず座っていなきゃ行けませんが、昼行便なら景色見ようが、本読もうがスマホ見ようが問題ないのが魅力。
    途中休憩もあるしトイレへも行きやすいので気が楽です。

  7. 電車みたいにゴロンとシートがあれば使うんですがね。
    いすに縛り付けられるのはかなり疲れます。