「住むなら相鉄沿線」と思わせる10の理由 暮らしやすい街と東京が直結へ!

「直通」に備えた新型と、「伝統」を備えた車両

【2位】新型20000系とネイビーブルーの電車たち

 相鉄は新型の20000系電車10両編成1本を、2018年2月11日から営業運転しています。この車両は都心直通用。配慮した点は車体の幅です。相鉄の規格では、7000系が車体幅2886mm、11000系が2950mmと幅広の車体を採用し、裾(車体下部の幅)を絞ってプラットホームにサイズに合わせていました。20000系は既存の車両よりも細身の2770mmで、裾の絞りもありません。これは直通先である東急の規格に合わせたためです。

 今後、東横線直通向けには10両編成、目黒線直通向けには8両編成で増備する予定。また、JR線直通向けには別の新型車両12000系を導入する計画です。車体規格はJRより小さい相鉄に合わせた大きさとなり、デザインも少し変える予定とのこと。東急方面、JR東日本、そして横浜方面と、乗り間違いを防ぐデザインの工夫が必要かもしれません。

 20000系の車体は「ヨコハマネイビーブルー」という濃い青色で、塗料に雲母(マイカ)を配合して深みと輝きを与えています。自動車の塗装風に言うと「ネイビーブルーマイカ」となります。相鉄創立100周年と、都心直通運転に向けたデザイン戦略「相鉄デザインブランドアッププロジェクト」に基づいた色です。9000系など既存の車両も塗装の塗り替えが進められています。

【3位】電車の伝統「鏡」「遮光スクリーン」「クロスシート」

 20000系電車は、デザインを新しくする一方で、相鉄の伝統を復活させた部分もあります。車内に配置された鏡と遮光スクリーンです。近年に導入された10000系、11000系は、JR東日本のE231系、E233系と基本的に共通仕様のため省略されていました。20000系はJR東日本系列の総合車両製作所製ではなく日立製作所製で、「A-train」規格のアルミ車体となりました。独自色の強い新型車両と言えそうです。

 しかし残念ながら復活しなかった伝統もあります。扇風機ボタンとクロスシートです。扇風機ボタンは天井の扇風機のオンとオフを切り替えるためにありました。相鉄では乗客が操作できましたが、20000系には扇風機が設置されていないため、残念ながらスイッチも消えました。

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クロスシートに本革を採用した9000系電車(2016年3月、恵 知仁撮影)。

 クロスシート(進行方向またはその逆方法を向いた座席)は7000系後期形(新7000系)で採用され、8000系、9000系は当初から採用されていました。しかし、10000系、11000系は採用されていません。20000系でも採用されませんでした。クロスシートはロングシートより座席数を増やせるという利点があります。しかし、通路が狭くなるため、混雑時の乗降に時間がかかるという欠点もあります。最近では、見知らぬ人と向かい合いたくないという利用者の声もあるようで、普通列車のクロスシートはJRでも減少傾向です。

 そんななか、20000系で復活した鏡と遮光カーテンは、相鉄らしさの象徴と言えそうです。これからも続けてほしいな、と思います。

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コメント

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3件のコメント

  1. 中学生の自由研究みたいな記事だな
    じゃあ、都内への直通列車は朝7時台に何本用意されるの?

  2. 性懲りもなくまたしてもこのパターンか。
    確信犯だな。いや、愉快犯か?

  3. 確かに相鉄の車両限界は2930mmと若干狭かったが、11000系導入時に拡大工事を行い、2950mm幅のJR標準車両が運行出来るようになっております。
    また、横浜駅に導入されているホームドアは6両編成に対応した設備で施工されています。
    目黒線系統導入車両が8両で導入されるという根拠は何が有るのでしょうか?

    目黒線、三田線、南北線が8両化するという発表も現状有りません。
    (直通先候補の埼玉高速鉄道線は今春大幅減便を行いました。)

    また、需要予測では都心直通線開業5年後には開業初年度を下回る利用予測となっており、それ以降、前年割れを続ける見込みです。
    横浜で最も高齢者が多い地域を走る鉄道…
    というのが実情です。