空自F-2後継機、国内開発断念したらどうなる? 視野に入る国際共同開発、その実際は

F-2後継機、国際共同開発の現実的な路線は?

 ひとつめの手法を用いる場合、F-2後継機が導入から50年近く運用されることを考えると、ベース機となり得るのはF-35しかありません。

 F-2後継機には、おそらく新型対艦ミサイル「ASM-3」など、国内で開発された兵装の搭載能力が求められることになると思われますが、F-35には中射程の空対空ミサイルであればAIM-120 AMRAAMといった形で、標準搭載兵装が定められているため、F-35の共同開発に参加していない日本が独自開発したミサイルなどの運用能力の追加は難しいものと考えられます。

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F-35(左)とF-22(竹内 修撮影)。

 複数の報道機関は4月20日に、「ロッキード・マーチンがF-35とF-22をベースとする共同開発案を、日本政府に打診した」と報じています。報道によればこの案は「F-22の機体にF-35の電子機器類やステルス技術を組み合わせた戦闘機を日米で共同開発する」というものです。

 F-22の生産はすでに終了していますが、アメリカでは2016年から2017年にかけて、ロシアと中国に対抗するため、国防総省と議会でF-35の技術を組み込んで、F-22を再生産する案が検討されていました。この案は結局実現しませんでしたが、アメリカ議会下院では再生産が実現した場合、輸出も検討すべきとの声が上がっていました。今回の報道が事実であれば、おそらく国防総省と議会のF-22再生産推進派の働きかけによるところも、大きいのではないかと思います。

 航空自衛隊はF-4EJ改の後継機を導入する際、F-22を第一候補としていました。またF-22はF-35に比べて、日本製のミサイルなどを搭載するための改修のハードルも低いと思われます。もしこの提案がなされたら、航空自衛隊が魅力を感じることは間違いないでしょうが、F-22は1機約200億円と価格が高く、また国内の防衛産業が、どこまで開発、生産に関与できるかが未知数であるといった問題があります。

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韓国の航空機メーカーKAIがロッキード・マーチンと共同開発したT-50練習機(竹内 修撮影)。

 ふたつ目の手法を用いる場合は、先進技術実証機「X-2」の開発によって会得したステルス技術をはじめとする、これまでの研究開発の成果を活かしつつ、欧米の政府やメーカーから技術支援を受けて独自の新型戦闘機を開発することになります。航空自衛隊の要求を完全に充たす戦闘機を開発するのであれば、この手法のほかに道はありません。

 防衛装備品の調達や開発を担当する防衛装備庁は2016年6月に、国内外のメーカーに対して、将来戦闘機を導入する際、そのメーカーがどのような提案をできるかを質問する、「RFI」(情報提供要求)を発出しています。このRFIに対してはアメリカのボーイング、ロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマン、スウェーデンのサーブが回答したことを明らかにしており、おそらくイギリスのBAEシステムズやイタリアのレオナルド、エアバスの防衛部門であるエアバス・ディフェンス・アンド・スペースといった航空機メーカーや、プラット・アンド・ホイットニー(アメリカ)などのエンジンメーカーなどが回答を寄せたものと見られています。各メーカーにはそれぞれ強みがありますので、日本の弱点を最も補ってくれそうなメーカーを、共同開発のパートナーを選定することになります。

テーマ特集「【ミリタリー】国産戦闘機F-2、いま直面する後継機問題」へ

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コメント

2件のコメント

  1. いつからここは軍事ニュースサイトになったの?

    • ???
      もう何年も前からミリタリーカテゴリーがありますけど?