陸自74式戦車はまだ戦える? 実はNBC防御能力も 活躍の場は戦闘のみならず

対NBC能力を買われて災害派遣にも

 74式戦車の車内は、ハッチを閉じることによって与圧することができます。そのため、高いNBC(核、生物、化学)防御力を持っています。この与圧能力が評価され、災害派遣活動にも従事しています。

Large 180618 74tk 03

拡大画像

演習中の74式戦車。砲身は目標に指向している(矢作真弓撮影)。

 2011(平成23)年の東日本大震災当時、駒門駐屯地(静岡県御殿場市)に配備されていた74式戦車2両が福島第一原発に向けて派遣されました。その任務は爆発した原子力発電所建屋のガレキ処理です。その処理を行うために、廃土板(ドーザ)付きの74式戦車が準備されました。

 輸送するためのトレーラに載せられた74式戦車は、一路福島県へ向かいます。原子力発電所手前にあるJビレッジという集合地点でトレーラから降ろされた74式戦車ですが、最終的には原発での作業を実施することなく撤収しています。

Large 180618 74tk 04 Large 180618 74tk 05 Large 180618 74tk 06

拡大画像

拡大画像

拡大画像

74式戦車、夜間射撃(矢作真弓撮影)。
74式戦車、丘に身を隠して射撃(矢作真弓撮影)。
砲身から撃ち出された弾の弾道が見える(矢作真弓撮影)。

 2018年現在、そろそろ退役かとの声も聞こえてくる74式戦車ですが、まだまだ活躍の場は残っていそうです。毎年夏に行われる富士総合火力演習でも、きっとその姿を見せてくれるでしょう。

【了】

この記事の画像をもっと見る(7枚)

テーマ特集「【ミリタリー】急げ、救え! 自衛隊「災害派遣」の現場にせまる!」へ

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

2件のコメント

  1. >福島第一への派遣
    なにか手作業で取り除けない破損設備を遠距離から105mm主砲で撃ち抜いたが、箝口令が敷かれてるという酷いデマが。
    本当に射撃したら、音と衝撃波はかなり遠くまで伝わる。
    いつどんなというふうにきちんと話になるはず。

    >サーチライト
    点灯の瞬間、戦車の前方に真夏の真っ昼間が出現する。
    某自衛隊異世界進出もので夜戦のシーンがあったが、あのライトを敵に浴びせれば半数は崩れるだろうw

  2. 流石にゴジラに踏まれても平気な戦車はまだ先になりそうだな