中部空港セントレア「2本目」のアクセス鉄道はできるか? コスト抑えられても残る課題
中部空港「セントレア」、「2本目」の空港アクセス鉄道の構想が浮上しました。インバウンド需要の高まりなどを背景に、名古屋駅と名古屋港を結ぶ「あおなみ線」の延伸が検討されますが、実現には課題もあるようです。
空港利用者は開港時のレベルまで回復
開港から10年以上がたち、いまでは名古屋・東海地方の空の玄関口として定着した中部空港「セントレア」(愛知県常滑市)。ここに乗り入れる鉄道は、名古屋鉄道(名鉄)の空港線だけですが、「あおなみ線」を空港まで延伸して空港アクセス鉄道を2路線にしようという動きが、近年高まっています。
あおなみ線は名古屋駅と、「リニア・鉄道館」や名古屋市国際展示場「ポートメッセなごや」などが近くにある名古屋港の金城ふ頭駅(名古屋市港区)を結ぶ、全長15.2kmの鉄道路線。第三セクターの名古屋臨海高速鉄道が運営しています。
延伸構想が浮上した背景には、空港利用者の増加があります。実質的な開港初年度である2005(平成17)年度の旅客数は1235万1727人でしたが、その後は減少が続き、2011(平成23)年度には889万731人に。しかし、これ以降は訪日外国人観光客の増加もあり、2017年度は開港時のレベルに近い1153万9901人まで回復しました。
また、近年は滑走路を2本に増やそうという動きも高まってきました。これが実現すれば、空港の利用者はもっと増えるため、アクセス交通の強化も必要、というわけです。
それだけではありません。名鉄空港線に接続する常滑線は踏切が多く、自動車や歩行者との衝突事故が起きやすいという課題を抱えています。2014(平成26)年11月には、名鉄常滑線を走る特急列車が乗用車と衝突。この影響で同線は約1時間にわたって運転を見合わせ、約6000人に影響が出たといいます(2014年11月16日付け朝日新聞名古屋朝刊)。
あおなみ線の延伸でルートが二重化されれば、どちらか一方が事故などで不通になっても、影響を最小限に抑えられます。
代替路線という視点からすれば、今は単線ですが、JR武豊線を終点武豊駅から小鈴谷まで西進させて南側から空港駅に進入させてはいかがか?
新線部分は結構住宅地を避けて線を引けます。武豊線部分も需要に応じて部分複線化していけばよいと思う。
あおなみ線は急行列車が走れるようになってないし、名鉄の線形も悪いので武豊線利用でも使い物になると思う。
残念ながら天下のJR東海が「儲からないからうちはやりたくないけど誰かがお金を出して線路引いてくれたら運行はしてやらんでもない」というスタンスなので現時点では無理かと。
そもそも既存の武豊線の改良をするなりしないと速度的にも85km/hで頭打ちですし。
(変にケチってATS-PT入れたおかげでパターンぎりぎりの運転もできませんしね)
いつも真っ先に運休するのは常滑~中部国際空港間なんだから、多額の費用で整備しても肝心のこの区間が共用になる乗り入れ案はやる意味がない。やるなら単独乗り入れは必須。
まあその金で三河方面へ直結するルートを整備する方が効果は大きいと思うが。
逆に鉄道に執着しないのもありかもよ。
愛知県は全部ではないが道幅も広いし、
ここに欧州規格の3連節バスを高速度で走らせる。
それでも無理となったら初めて鉄道計画という選択肢も。
どちらかというとあおなみ線の経営難の責任を取りたくない愛知県と名古屋市の窮余の策と言った感じでしょうか。
(夢洲の失敗を万博とIRでうやむやにしたい大阪と一緒かな?)
交通アクセスの2重化ならそれなりに経営が成り立つように仕組まないといけないのに起点が名古屋駅では名鉄と共倒れするのがオチでしょう。
それ以前に道路網が2重化ほぼ確定状態(知多半島道路+西知多道路)なのにモータリゼションの進んだ愛知でうまく行くとはとても…?
メインのインバウンドだってバス移動メインですし。
むしろJR武豊線の半田辺りから分岐して知多半島を横断する形の新線を名鉄空港線と結ぶ形にした方がサブアクセスとして有効かと(関空や成田がこのパターンで成功してるし)