【「平成」と乗りもの】変化した「乗りものと女性」の関係 増えた女性現場職員、その背景といま
CAの世界も変化
鉄道業界では日中だけ働く「日勤」もあれば、朝10時に出社し、休憩や仮眠を含めて翌日の10時までといった「泊まり勤務」もあり、勤務形態は不規則になりがち。東急電鉄の下田さんによると、こうした不規則な勤務そのものは、女性にとってそれほどハードルではないものの、「最大の課題は、結婚や出産、育児といったライフイベントに、その人や会社がどう対応するか」だと話します。
そこで各社が取り組んでいるのが、「柔軟な働き方」への制度改革です。たとえば東海道新幹線では2018年3月から、「巡回担当車掌」を新設。列車の出発直後で業務が集中する東京~新横浜間や、京都~新大阪間などに限定して乗務するシフトを設け、育児などで長時間勤務が難しい社員も、新幹線へ乗務できる体制を構築しました。
「新幹線の乗務員は基本的に泊まり勤務が前提で、乗務中は子どもが急病になっても、すぐに帰宅できないことから、育児中の社員に活躍してもらうことが難しい環境でした。そこで拘束時間が比較的短く、遠くへ行かない『巡回担当車掌』を新設することにより、泊まり勤務が前提でない働き方、緊急時における帰宅のしやすさを実現しています。社員が活躍できるフィールドが拡大しただけでなく、働き方の多様化による従業員満足度の向上、質の高い社員の離職率低減といった効果も期待できます」(JR東海)
なおJR東海の新幹線乗務員における女性の比率は、約13%だそうです。
こうした取り組みは、鉄道以外の現場でも行われています。一般的に「女性の職場」というイメージもある飛行機のキャビンアテンダント(CA)も、ANA(全日空)によると結婚や配偶者の転勤を機に退職する人が多かったといい、現在は柔軟な働き方を可能にしているとのこと。
「フライトに出てしまうと『何時に帰ります』といった時短勤務が難しいため、『フルタイムの8割』『5割』という希望に合わせた勤務を可能にしています。また、育児休暇だけでなく、親の介護による休職も認めています」(ANA広報部)
一方、東急電鉄の下田さんによると、「その人の状況に『配慮』する勤務について、職場のなかで『居心地が悪い』という意見もあります」とのこと。同社では育児を抱える女性社員に配慮する形で、最も忙しい朝ラッシュ時に向けて出勤するシフトから女性を外していたそうですが、社宅に24時間体制の企業型保育所を開設し、いつでも子どもを預け職場へ通勤できる体制を構築。朝ラッシュ時も男女の垣根がないシフトを可能にしたそうです。
うちの母親は昭和30年代、東京都交通局の職員でいわゆる都バスの車掌でした。女性用制服もあったし女性の仕事でしたよ。ワンマン化でその職業もなくなりましたが。
ひなまつりフライト、素敵な取り組みだと思いました。
航空業界は男女の活躍がずっと昔からあるものの、男性のCAや女性の機長は珍しく捉えられてしまう時代が長かったように思います。またダイバーシティの意味、外資系企業レベルで東急が理解してきてるように感じ、それも微笑ましいなと感じました。転職したいくらいです。