空自F-35墜落現場に他国がざわめいた理由 そこは日本のEEZ、そもそもどんな場所?

航空自衛隊のF-35A戦闘機が洋上に墜落、現場は日本のEEZ内と見られます。パイロットの安否が気遣われる一方、機体の機密情報をめぐり周辺国が注視しているとも伝えられます。EEZ内のできごとに、他国が干渉する余地はあるのでしょうか。

自国のEEZで他国は何ができる?

 上記のような経緯を経て誕生したEEZでは、沿岸国が持てる権利の範囲は、海洋資源や経済目的の活動に関するものに限定されています。つまり、それ以外の事柄に関する他国の活動は、基本的に沿岸国から規制されることはなく、言うなれば公海と同様の扱いになるのです。そのため、他国の船や飛行機がEEZやその上空を通過することはもちろん、海底パイプラインの敷設なども自由に行うことができます。

Large 20190424 01
2018年度にスクランブル対象となった中露機の飛行パターン例。同年度のスクランブルは中露機以外も含め999回を数えるも、領空侵犯はなかった(画像:統合幕僚監部)。

 さらに、軍事的な活動も一般的には自由に行うことができます。具体的には、軍艦や軍用機の通過はもちろん、軍事演習の実施や軍事的な情報収集を含む調査活動まで許されていると解されています。ただし、中国などごく一部の国はEEZについて定める国連海洋法条約について、EEZにおける他国軍の活動を規制できると解釈していますが、これは一般的な見解とは見なされていません。

 これを踏まえて考えれば、たとえ日本のEEZ内であるとはいえ、今回の事故で墜落したF-35Aの機体や部品を他国が引き上げること自体は、少なくともEEZの制度上は問題ないと言わざるを得ません。

 これをEEZの制度上の問題と捉えることもできるかもしれませんが、しかし、これは同時に日本も他国のEEZでさまざまな活動を実施することができることの裏返しともいえます。単純にEEZの制度が問題だ、という話ではないのです。

【了】

この記事の画像をもっと見る(4枚)

最新記事

コメント

2件のコメント

  1. >何より搭乗していたパイロットの方の安否が気遣われます。

    本気でそう思ってる?何日経ったと思ってる訳?

  2. どうやったら見つかるかな。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  3. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  4. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス