空自F-35墜落現場に他国がざわめいた理由 そこは日本のEEZ、そもそもどんな場所?

自国のEEZで他国は何ができる?

 上記のような経緯を経て誕生したEEZでは、沿岸国が持てる権利の範囲は、海洋資源や経済目的の活動に関するものに限定されています。つまり、それ以外の事柄に関する他国の活動は、基本的に沿岸国から規制されることはなく、言うなれば公海と同様の扱いになるのです。そのため、他国の船や飛行機がEEZやその上空を通過することはもちろん、海底パイプラインの敷設なども自由に行うことができます。

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2018年度にスクランブル対象となった中露機の飛行パターン例。同年度のスクランブルは中露機以外も含め999回を数えるも、領空侵犯はなかった(画像:統合幕僚監部)。

 さらに、軍事的な活動も一般的には自由に行うことができます。具体的には、軍艦や軍用機の通過はもちろん、軍事演習の実施や軍事的な情報収集を含む調査活動まで許されていると解されています。ただし、中国などごく一部の国はEEZについて定める国連海洋法条約について、EEZにおける他国軍の活動を規制できると解釈していますが、これは一般的な見解とは見なされていません。

 これを踏まえて考えれば、たとえ日本のEEZ内であるとはいえ、今回の事故で墜落したF-35Aの機体や部品を他国が引き上げること自体は、少なくともEEZの制度上は問題ないと言わざるを得ません。

 これをEEZの制度上の問題と捉えることもできるかもしれませんが、しかし、これは同時に日本も他国のEEZでさまざまな活動を実施することができることの裏返しともいえます。単純にEEZの制度が問題だ、という話ではないのです。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. >何より搭乗していたパイロットの方の安否が気遣われます。
    本気でそう思ってる?何日経ったと思ってる訳?