進む空港民営化、航空会社の参入はアリなのか 否定していた国が一転、その経緯と現状

JAL、ANAがタッグ! 福岡で風穴を開ける

 この流れを変える転機となったのが、2019年4月の福岡空港民営化です。福岡はJAL、ANAとも空港ビル会社の株主で取締役を派遣していたこともあり、一定の条件においてコンソーシアム参画が認められていました。そして両社は揃って、九州電力、西日本鉄道をはじめとする地元コンソーシアムに三菱商事などとともに参画します。し烈な運営権対価(公共施設の運営によって利用料金を収受する権利に対する対価)の競争を勝ち抜き、同コンソーシアムが出資し設立されたFIAC(福岡国際空港)が空港運営の事業主体となりました。

 福岡における事例の何が転機だったかというと、JAL、ANA両社がタッグを組んで地元と連携し、空港運営に参画するというスキーム(枠組み)の先駆けとなった点です。仙台の事例と異なり「一方の航空会社が空港経営に参画することで有利を得ることが航空会社間の競争を阻害する」という批判を避け、航空会社としての「主権」を共同で残す方向に舵を切ったわけです。

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熊本空港は民営化とともに、ターミナルビルの建て替えも決まっている。画像は完成イメージ(画像:国土交通省)。

 その後のコンペにおいてもこの方式が踏襲され、熊本では三井不動産を筆頭とするグループにJAL、ANA両社が入り、九州電力、九州産業交通などの地元企業と組んで勝利します。前出のとおり北海道7空港のコンペでも、北海道空港や三菱地所、東急、日本政策投資銀行など17社からなるコンソーシアムに参画し、3連勝で運営権者に名を連ねることとなりました。

 仙台の事例から一転、航空会社が参画したコンソーシアムが立て続けに勝利を収めることができた背景には、コンペを審査する側の意識変化があり、そこには多分に、関空・伊丹における民営化後の経緯が影響しています。

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コメント

2件のコメント

  1. 空港の様な場所は外国籍の企業や外国人に運営させるのはどうかと思うな。
    危機管理の観点からも国内企業がやるべきだろう。

    • 重要なのは国籍よりもノウハウがあるかどうか
      明治期急速に近代化できたのは外国人のノウハウを取り入れて多くの日本人が努力したから
      関空のは外国人を排除すれば解決する問題ではない