進む空港民営化、航空会社の参入はアリなのか 否定していた国が一転、その経緯と現状

地方空港の民営化が加速するなか、航空会社がその運営権の獲得に動くことについて、当初否定的だった国や地元の考えが一転しています。何が問題で、なぜ風向きが変わってきたのでしょうか。

「微妙な雰囲気」の北九州

 これまで北九州は神戸空港のケースと同じように、最終的には福岡空港と一体化した運営になるものと見られていました。神戸空港は、関西エアポートの100%出資会社である関西エアポート神戸が運営者となりましたが、これは「コンペは行うものの近隣の大空港(神戸の場合は伊丹、関空)の運営者が包括して運営を行う」こととなった事例です。

 しかし、福岡空港の運営側(FIACの親会社)は想定以上に福岡の運営権対価に多くの支出を強いられたため「北九州に投資する余力はない」とのスタンスなのと、北九州側の地元経済界や自治体には、「福岡従属の空港になってしまうと独自の誘致活動に制約が課され、福岡の発着枠や運用時間制限のおこぼれを拾うだけの空港になってしまう」との危機感をにじませています。

 そこで地元では、「福岡空港との効果的な共存を図りつつ、北九州空港の発展を加速するような民間活力の導入」を目指すことが良いのではないか、との声が広がっています。このような事例に対し、北九州に拠点を置くスターフライヤーが地元企業からコンソーシアムの参加を要請された場合の対応は、JAL、ANAが主要空港での主導権をつかむという動機とは違い、悩ましいものがあるでしょう。

 同社をはじめ、宮崎に拠点を置くソラシドエア、北海道のAIRDO(エアドウ)、静岡のフジドリームエアラインズなど、地域に根ざし地域とともに発展する航空会社には、空港ビル会社の「座布団(役員ポスト)」を確保したり、空港での主導権を握ったりするといった政治的思惑はないながらも、空港運営者と一体となって航空ネットワークの拡充を図ることは必須です。地元連合が分裂でもしない限り、地元と地域航空会社が同じ利害のもとで空港を運営することは、大きな意義を持つことも事実だと思います。

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スターフライヤーの機材(2019年5月、伊藤真悟撮影)。

 なお、現時点で民営化の事業者選定プロセスに入っている広島空港は、すでに募集要項が公示されていますが、現時点でJAL、ANAがどこと組むのかは決定されていないようです。

 空港民営化を最も公正かつ有効なものとするために、航空会社の参画はどうあるべきなのか、国土交通省航空局は北海道7空港の事例の是非を再度吟味したうえで、今後の案件について創造的な対処を行っていくべきだと筆者は考えます。

【了】

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コメント

2件のコメント

  1. 空港の様な場所は外国籍の企業や外国人に運営させるのはどうかと思うな。

    危機管理の観点からも国内企業がやるべきだろう。

    • 重要なのは国籍よりもノウハウがあるかどうか

      明治期急速に近代化できたのは外国人のノウハウを取り入れて多くの日本人が努力したから

      関空のは外国人を排除すれば解決する問題ではない

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