航空券販売に革命起こすか 新規格「NDC」とは 方針別れたJALとANA 旅行会社に影響も

異なる方向に変化を見せたJAL、ANAの和製GDS会社

 このような航空業界の環境を踏まえてJALは、技術の大半を他国の基幹GDSに依存している和製GDSの会社が単独で生き残るのは困難と考え、一時は経営主権をトラベルポートに渡す形で統合することによってアクセス社を存続させようとしていたと考えられます。

 しかしこれは2019年3月に一旦合意発表がされたものの、トラベルポート側の企業価値査定と最終的に折り合わず破談。結局JALとしてはアクセス社を単独維持することは将来の重荷になると判断せざるを得ず、アクセス社廃業という結末に至ったものと思われます。

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ANAの飛行機。手前がボーイング777型機で、奥がボーイング767型機(2019年5月、伊藤真悟撮影)。

 一方ANA系のインフィニ社については、早くからアメリカのGDS会社、セーバーと連携して、NDC機能を組み込んだパッケージの提供を打ち出し、エアライン、旅行会社への営業を行ってきました。

 ANA系の「和製GDS生き残り」という課題において、短期的に見れば、JAL系のアクセス社撤退にともなった「日本市場での顧客旅行会社の流入」という恩恵があります。しかし本質的にこれまでの体制のままで、事業を維持することは容易ではなく、インフィニ社が独自で技術革新を進める困難さもあることから、将来は「セーバー日本支社」的な存続になるのではないかと見る向きが強いです。

【表】NDCを牽引するエアライン22社の一覧

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コメント

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2件のコメント

  1. 珍しくまともな記事

  2. 1ページあたりの文字数が少なすぎ。
    ページビュー稼ぎに必死だな。
    途中で読むの止めたわ。