「長寿な鉄道車両」5選 同じ形式名で約半世紀 長持ちのワケは? 引退が近い車両も

国鉄時代に3400両ほどが製造 いまは10両ほどの車両とは

JR103系(1963年製造)

 JRからは103系電車を取り上げてみましょう。103系は1963(昭和38)年に山手線へ投入されたのが始まりですが、さすがにその当時の車両は引退しています。製造数は3400両に及び、現在もJR西日本とJR九州に残っています。そのうちJR西日本には1970(昭和45)年に製造された編成が現役で走っており、運用から50年が経過した車両となっています。

Large 200327 oldcar 04

拡大画像

JR西日本には少数ながら103系が残存する。写真の「クハ103-197」は2018年に廃車となっている(2016年11月、児山 計撮影)。

 しかし103系のなかでも、奈良電車区には8両しか残っておらず、後継車両への置き換えは秒読み段階といったところです。

 今回は、車体の載せ換えなどが行われていない車両を紹介しましたが、なかには機器などの一部を交換し、そのほかの部分を活かす改造も行われます。たとえば京阪電鉄の2600系の2624号車と2818号車は、古い2000系を改造した上で2600系に編入した車両です。車体や一部の機器は製造から60年を経過していますが、いまなお現役で使われています。

【了】

※一部修正しました(4月7日21時55分)。

【写真】将来は最長老か 90年近く使われる「予定」の車両

Writer: 児山 計(鉄道ライター)

出版社勤務を経てフリーのライター、編集者に。教育・ゲーム・趣味などの執筆を経て、現在は鉄道・模型・玩具系の記事を中心に執筆。鉄道は車両のメカニズムと座席が興味の中心。座席に座る前に巻尺を当てて寸法をとるのが習慣。言うなれば「メカ&座席鉄」。

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

10件のコメント

  1. 現在クハ103ー167は走っていません。

  2. 阪急5000系のトップナンバーの8両編成は先日廃車になりました。

  3. 阪急の今津線用6両は準急運用には入りません。
    神戸線8両が運用に入ります。
    この記事の内容は情報が古く、嘘も程々に入っていますね。

  4. 阪急だったら、京都線の3300系の方が古いです。下枠交差でない大きなパンタグラフが異彩を放っています。

  5. 東武8000は?

  6.  写真の2600系はすべて2000系からの改造です。2624と2818は出自が2000系の1次車という意味ですね。30番代の4本は完全な新車です。

  7. 長嶋茂雄さんがジャイアンツを引退した年に有楽町線が開業と7000系が投入され、最初は5両編成でスタートし約9年後には倍の10両となりました。その後は副都心線でも利用されていますが、その7000系も老朽化が進み新型17000系の投入が決まり、7000系が見られるのも後僅かとなり、半蔵門線8000系も新型18000系の投入が来年から開始されます。

  8. 西武101系「…」

  9. 東武の8000系もかなり古い筈ですが・・・。
    東京メトロ7000系や東急8500系よりも遥かに古い。

  10. 東武8000型の登場は昭和38年。現役最古参は野田線の8150Fが昭和44(1969)年製造の字幕車です。フロントマスクなど原型とは違いますが漏らしたくない車両です。
    「私鉄の103型」との異名も有るほど多数が長期にわたり製造されたので、設計変更はあったようです。
    現在は他社と同じような座り心地の座席ですが、初期の車両では座面が低くソファに座ったような印象があります。