バスは鉄道の代わりになれるか 災害で増加&長期化「列車代行バス」 現場の奮闘

鉄道の不通区間を代替する列車代行バス。被災した鉄道の復旧がままならず、存廃も議論されながら代行バスの運行が長期化している路線もあります。その運行はバス事業者にとっても容易ではなく、鉄道のバス転換は一筋縄ではいきません。

災害で鉄道運休 代行バスはトライ&エラーを繰り返して

 このように、災害のため鉄道が運行できなくなり、地域の乗客のため急いで代行バスが仕立てられるケースが増えています。その運行に際しても、様々な試行錯誤が見られます。

 2018年の豪雨被害でバス代行が続いた福塩線 上下~三次間(広島県)では当初、バスが走る道路も急遽決めたのか、JRの方に案内されるまま大型バスの運転手さんが狭い道に入ってしまい、「本当にこの道?」「……は、はい」という緊迫感あるやりとりが聞かれました。程なく広い国道沿いへの乗り場変更が数駅で行われ、その後すぐに運行はスムーズになったようです。

 2014(平成26)年に災害で坂下~野尻間(岐阜県/長野県)が運休となった中央本線の代行バスでは、野尻駅手前の道路に大型バスが入れないため、手前のコンビニエンスストア駐車場を借り上げ、大型バスからマイクロバスへ乗り換えて駅へ進入する、という事例もありました。

 2018年7月から2か月間運行された高山本線の代行バスでは、鉄道とバスの乗り換え拠点となった坂上駅(岐阜県飛騨市)が、道から離れた丘の上にあるために、横殴りの雨の中を運転手の方が走り回って、乗換客がいないかを隅々までチェックしていました。鉄道のピンチをカバーする代行バスは、運転手の方の労力を抜きに語れません。

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日田彦山線代行バス。添田駅にて(2020年3月、宮武和多哉撮影)。

 また代行バスは積み残しを防止するため、鉄道の輸送能力に応じてかなり多く準備される場合もあります。2015(平成27)年7月に名寄~稚内間(北海道)で数日間の運休が続いた宗谷本線では、特急「スーパー宗谷」接続のため名寄駅に7台もの代行バスが集結したこともあります。このとき、列車は札幌を発車した際に満席だったものの、その大半が途中の旭川駅で下車したそうで、名寄駅の7台のうち3台ほどは車庫へ帰っていきました。

 かたや、並行道路に難所がある木次線(島根県/広島県)は、冬場の運休時の代行バスにワゴン車が充当されたり、芸備線 新見~備後落合間(岡山県/広島県)では鉄道が1日3往復のところ、1往復体制で、途中駅の多くを通過する代行バスが仕立てられたりしています。

★★バス事業者の涙ぐましい奮闘 全国の「鉄道代行バス」写真でチェック★★

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コメント

2件のコメント

  1. かなり昔、JTB等の時刻表には日高線、吾妻線の並行国鉄バスの時刻も斜字体で併せて掲載されていましたがあれはなんだったのでしょう。代行バスの必要が生じても既存路線バスがあればうまく使って頻度の高さが所要時間の長さをカバーすることもあり得ます。日田彦山線は県境ならば高校生の越境流動が少なくて不幸中のさいわいでしたね。

  2. 鉄道に比べてバスは廃止手続きが簡単だから、こうした代替バスもそのうち、少子化で通学利用がなくなるなどして、しれーっと廃止されていく。

    地方の過疎はどんどん進む。

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